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 2022年F1第3戦オーストラリアGPのフリー走行1回目が行われ、フェラーリのカルロス・サインツがトップタイムをマークした。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はセルジオ・ペレス(レッドブル)となっている。アルファタウリの角田裕毅は11番手だった。

 オーストラリアGPの開催は、2020年開幕戦がチームスタッフの新型コロナウイルス感染で直前に中止となって以来、実に3年ぶりとなる。今回の再開に際してアルバートパーク・サーキットは、大規模なコース改修が施された。ターン1、3、6、13などのコース幅拡幅に加え、ターン9、10のシケインが取り払われストレートに。その結果、かなりのハイスピードコースに生まれ変わった。

 一方でピレリはこの週末のタイヤに、C2、C3、C5と、一段階飛ばしたソフトタイヤを投入した。ミディアムタイヤ(C3)とソフト(C4)のタイム差が接近し過ぎているからという理由だが、路面全体が再舗装されたことでタイムの伸び代がさらに大きくなるだろうことも合わせて、タイヤの使い方が週末の動向を大きく左右しそうだ。

 初日FP1は、現地時間午後1時から始まった。この時点で天候は晴れ。気温20.7度、路面温度37.7度。例年より3〜4週間遅い開催で南半球はすっかり秋だが、路面温度は比較的高い。

 セッション序盤は大部分が固めのタイヤで周回するなか、レッドブルの2台だけはソフトを装着。マックス・フェルスタッペンがまず1分21秒625の最速タイムを出している。3年前のFP1最速よりすでに2秒近く速く、コース改修の効果がさっそく表れた形だ。フェルスタッペンはその後、同じタイヤで1分20秒909までタイムを縮めている。

 開始後20分、最終コーナー立ち上がりでペレス車からフロアの一部と思われるパーツが脱落したため、2分間の赤旗中断となった。再開後もフェルスタッペンが首位に座り続けていたが、開始後34分にソフトを履いたルクレールが1分20秒825でトップを奪った。1000分の32秒差でフェルスタッペン、コンマ4秒落ちでサインツ、ペレスが僅差で4番手、そしてアルバートパーク初体験の角田がコンマ8秒落ちで5番手につけた。しかしソフトに履き替えたマクラーレンの2台に先行され、7番手に後退した。

 終了20分前には、サインツが1分20秒325の最速タイムを叩き出した。これでフェラーリ1-2。3番手フェルスタッペンはサインツにコンマ数秒差をつけられた。

 14時45分、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)がスローダウン。パワーユニットトラブルと思われるが、ターン9立ち上がりで止まってしまい、2度目の赤旗中断となった。しかしすぐに車両は排除され、5分後にセッション再開。ベッテル以外の全車がコースに復帰し、ソフト新品を履いたペレスが、フェルスタッペンをしのぐ3番手タイムを出した。

 このセッション、トップはサインツ、2番手ルクレール、3番手ペレス、4番手フェルスタッペン、5番手にはランド・ノリス(マクラーレン)が入った。6番手エステバン・オコン(アルピーヌ)、7番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)、8番手ダニエル・リカルド(マクラーレン)、9番手フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、10番手バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)。角田は11番手。ピエール・ガスリーは角田からコンマ4秒落ちの14番手だった。