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渋沢栄一は1873(明治6)年5月、大蔵省に辞表を出した。 ◇ 実業界に身を投じた栄一がまず行ったのは、銀行の創設だった。産業発展のため、経済社会の隅々にまで起業の元手となる資金を融通する「動脈」が肝要と考えたのだ。 「日本初の近代的銀行」とされる第一国立銀行が現在の東京都中央区日本橋兜…