台湾積体電路製造(TSMC)が日本の自動車向け半導体需要の獲得に本腰を入れてきた。熊本に新設するロジック半導体受託生産工場にはソニーセミコンダクタソリューションズ(SSS)に加えて、デンソーも出資することになり、エンジン制御や自動運転に使う半導体の生産を2024年以降にはじめる。中華スマートフォン向けCMOSイメージセンサー(CIS)の販売減を自動車や産業用途で挽回したいソニーと、車載半導体の安定供給を図りたいトヨタグループであるデンソーの利害は一致している。TSMCが熊本進出を公にする前から、サプライヤー筋では「TSMCはトヨタとの取引拡大を狙っている」との見方が強かったが、実現にいたった。
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