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 2022年2月23日、北米レクサスは、レクサスISの2022年モデルを発表した。そのなかで、やはり注目モデルといえば、レクサスIS500Fスポーツの存在。

 ベストカーwebでは、これまで日本で発売されていないこのIS500Fスポーツの動向を追ってきたが、今回レクサス関係者からの信頼できる情報として、2022年9月のマイナーチェンジと同時に、IS500Fスポーツが追加されるという確定情報を入手した。

 さて、日本で発売が決定したレクサス500Fスポーツとはどんなモデルなのか、今わかっている情報すべてお伝えしていこう。

文/ベストカーweb編集部
写真/レクサスインターナショナル

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■2021年9月にレクサスは日本の特許庁にIS500の商標登録を申請していたがついに発売確定!

ついに日本での発売が決まったレクサスIS500Fスポーツ。写真はIS500Fスポーツパフォーマンス。北米での価格は5万7575ドル(約662万円)から。足元にはENKEI製19インチスプリット10スポークホイールが装着されている
2007年10月に発表、12月から販売開始されたIS F。当時、新車時の車両本体価格は766万円。IS Fに搭載されているパワートレインは新開発の5L、V型8気筒自然吸気エンジン。筒内直接噴射とポート噴射を併用するD-4Sや電動連続可変バブルタイミング(VVT-iE)などの先進技術を採用し、最高出力423ps、最大トルク505Nmを発生

 実は、トヨタは2021年9月20日、日本の特許庁に「レクサス IS500」を商標登録をしていた。その情報を入手した時から、日本での発売は確実とみていたが、今回レクサス関係者から、IS500Fパフォーマンスの日本発売時期が、9月でISのマイナーチェンジと同時にラインナップに追加されることが決まった、という情報を入手した。

 5L、V8のISといえば、2007年10月に登場したIS F。423ps/505Nmを発生する5L、NAのV8のエンジンを搭載。当時、自動車雑誌では頻繁に取り挙げられていたハイパワースポーツセダンだった。

 そのIS Fを連想させるのが、このIS500Fスポーツ。北米市場ではすでに2021年2月に発表、3月から発売されていたが、日本では導入されていなかった。

特許庁の商標登録画面を検索すれば2021年9月20日に「レクサスIS500」が商標登録されていることが確認できる。現状IS350までしか存在しないため、さらなる上級モデルが追加になるという構図だ

■IS500Fスポーツとはどんなモンスターなのか?

この時代にあって5L、V8の大排気量NAエンジンとは珍しい
ハの字型に並ぶ楕円形のエクゾーストテールはレクサスIS Fを彷彿とさせるものだ。しかしそのほかはいたってシンプルで他のISとの違いは最小限に見える
2UR-GSE型V型8気筒、5Lエンジンにスポーツダイレクトシフト8速ATが組み合わさる。コンパクトなISに搭載されるとエンジンルームいっぱいに巨大なV8エンジンが収まっている印象

■472psの5L、V8のパフォーマンスは?

 IS500Fスポーツは、2021年3月に北米で発売され、今回2022年モデルが北米で発表された。はたしてどんなパフォーマンスを持っているのか?

 北米でのレクサスISのラインナップは、エントリーモデルのIS300、IS350Fスポーツ、そしてISの最強バージョンとして位置づけられるのがIS500Fスポーツでラインナップは3種類。500Fスポーツパフォーマンス、IS500Fスポーツパフォーマンスプレミアム、そして2021年の発売当初に用意された限定500台のIS500Fスポーツローンチエディションだ。

 IS500Fスポーツに搭載されるエンジンは、最高出力472ps/7200rpm、最大トルク535Nm/4800rpmを発生する自然吸気V8ユニット。

F SportのFは富士スピードウェイ、開発拠点である東富士研究所に由来する。レクサスブランドのカタログモデルにおけるスポーツバージョンの総称として定着した感がある

 トランスミッションは、8速スポーツダイレクトシフトAT。サスペンションはアダプティブバリアブルサスペンションとトルセンLSDを装備するダイナミックハンドリングパッケージが標準。

 エキゾーストシステムは、かつてのIS Fと同様、ハの字型にレイアウトされた左右2本ずつ4本出しで、ヤマハ製のリアパフォーマンスダンパー、14インチの2ピースアルミフロントブレーキローター、12.7インチのリアローターが奢られ、0→60mph(約97km/h)加速は4.4秒とされている。

レクサスIS500Fスポーツパフォーマンスのコクピット
8速スポーツダイレクトATが組み合わせられる

 V8エンジンを鼻先に収めるため、エンジンフードは通常のISよりもおよそ5センチ盛り上げられ、全長は1.9インチ(4.75cm)長くなっている。だが全高、ホイールベース、全幅は通常のISと変わらない。ブリスターフェンダーだったIS Fよりやや大人しく感じる。

 IS500Fスポーツの北米市場向けのプロモーション動画をいくつか見てみたが、肉食獣が唸り声を上げたような低いエンジン音が強調され、急激に吹け上がるエンジンが5000回転を超えたところでタコメーターの外周が一気にオレンジ色に染まり、そのままレッドゾーンの7500回転を目指して勢いよくメーターの針が右に振り切れるかのように動く。見ているだけでアドレナリンが出てきそうだ。

 「電動化の流れによりクルマからエモーションが失われていくかもしれないなかで、アメリカ人が大好きなV8自然吸気エンジンに乗れるのはもうすぐ最後になるかもしれない」、「現にキャデラックではV8エンジンのクルマは2車種のみになってしまっている」、「だがレクサスは驚くべきことに今回新たにIS500を世に送り出し、IS、LC、GX(日本未導入、ランドクルーザープラドの兄弟車的存在)、LXの4車種でV8エンジン車を提供しているメーカーである」、「V8のエンジンノート、エクゾーストノートを楽しみたいエンスージアストは是非IS500に乗ってみてほしい」というメッセージが強調されていた。

 このクルマの開発担当者クーパー・エリクソン氏は、「電動化の流れのなかでクルマからエモーションが失われるかもしれないという懸念があるが、このクルマの開発にあたっては情熱(passion)と熱意(enthusiasm)を強調したかった」と述べている。

 北米での価格はベースとなるIS500 Fスポーツパフォーマンスは5万7575ドル(約662万円)から、同プレミアムが6万2075ドル(約714万円)から、500台限定の同ローンチエディションは6万8475ドル(約787万円)からとなっている。 アメリカではIS350 Fスポーツは4万6275ドル(約532万円)からのプライスタグがついているので、IS500のほうが約130万円高いということになる。

 おそらく日本での価格は700万円前後からと予想される。発売は2022年9月に決まったが、北米でラインナップされているIS500Fスポーツパフォーマンス、IS500Fスポーツプレミアム、そしてローンチエディションが、日本でラインナップされるのかはまだわかっていない。

 いずれにしても、この時代にあって大排気量5L、V8NAは貴重な存在であるし、レクサスISシリーズの新たな旗艦、新たなFスポーツの初めてのモデルとしての期待感も大きい。発売が待ち遠しいかぎりだ。

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