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Z世代の新たな選択肢!? 中古4WDで道なき道を進む若手カメラマンのクルマ選び

 初心者マークを外す日が来た。免許を取ってパジェロミニに乗り始めた25歳のカメラマンの生活はガラリと変化。電車移動中心の生活から一転し、最近では雪山へも行くようになった。車があるとどんな風に生活が変わったのか、1年間の体験談をご紹介しよう!

文、写真/成田颯一

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■撮影機材満載のパジェロミニ

愛車となったのは三菱 パジェロミニ。2022年現在は生産を終了しているが、根強いファンは多い

 2021年2月の半ばで免許を習得してから1年が経過した。筆者は一昨年大学を卒業し、パジェロミニ(H58A)に乗っている新人のカメラマンだ。仕事ではサーキットなどでの撮影、趣味では飛行機や鉄道のある風景を撮るため四六時中カメラを握りしめている。

 ちなみに実家の車は、ekワゴン、コルトプラスクールベリーで、今筆者が乗っているのもたまたま三菱車だ。

 パジェロミニは、高速道路や登り坂が少し辛いものの、林道や雪道をスイスイ走っていける。鉄道の撮影地は山や雪の中、道なき道を進むことが多いのでとても頼もしい。

 ここ最近の平均燃費は10.5km/Lで、街乗りや峠道だと9km/Lとやや落ちるが、遠出する際にはガソリンの価格=10km進むというイメージで計算しやすい。

 車内は後部座席を倒して機材満載。あらゆる撮影に備えてカメラや三脚、脚立、ライト、雨具、さらには折り畳み椅子、温泉へ立ち寄るためのタオルを積んでいる。そのほか、スコップやポータブル電源も積んでいる。

 車が手元にあることで、今まで行けなかった撮影地にアプローチしたり、早朝や夜間の写真が撮れるようになった。最近は、渋滞を避けて移動したいということや、高速道路の休日料金や深夜割引を利用したいがために早朝3時に自宅を出発することも増えて、生活がガラリと変わった。

■思ったよりかかる車のお金

なにかと物入りなクルマ生活。ドレスアップもしたくなるし、中古だと劣化により交換したい部品も多くなる

 車に乗り始めると、どんなお金がかかるのか? 事前に調べていた限りでも、駐車場代、保険、ガソリン代などは想像していたが、いざ蓋を開けてみると、新たに増えた支出がある一方で僅かながら減ったお金もあった。

 まず、乗り始めて必要だと分かった支出はオイル交換の約1,000円、月2回程度の洗車代、JAFの年会費といったところだ。JAFのロードサービスは、実際にアクシデントが起きた際にとても助けられたので、ぜひ初心者に入会をおすすめしたい。

 他にも、車のことを考えてのコーティングやガソリン添加剤など、カー用品の購入が増えた一方で、公共交通機関やシェアサイクルなどへの移動での支出が減った。そして、それまで他人事のように見ていた、カー用品の記事や広告に対して興味を持って見るようになった。

 一方で、車は走ると消耗するくので部品交換や修理が増えてくる。今思いついている限り、タイミングベルト交換とウォーターポンプなどの交換で10万円ほど。他にも、最近大きめの音が出るようになったマフラーの修理、プラグやセンサー交換、アライメント調整、夏タイヤとホイール購入などなどだ。

 それでも、今では車の便利さやメリットにすっかり慣れてしまった。例えば、急な作業やオンライン会議に車内で対応することができるので、いちいち電源や座席のあるカフェなどを探す手間もなくなる。

 何よりも、運転することの楽しさがある。また、車に乗る時間が増えて最も変化を感じたのは、自身の運転技術の変化だ。

 カーシェアやレンタカーで乗ることが多いヤリスと、パジェロミニでは全く運転が異なり、自身も車の性能を考えた上で追い越しのタイミングや車線の選択など、常に先を予測したり考えながら運転するようになった。

 田んぼへの脱輪やエンジンがかからないなどといったアクシデントへの対応や判断も経験しているうちに判断の選択肢が増えてくる。まさに経験あるのみだ。

■悩みに悩んだタイヤ選び

冬はもちろんスタッドレスタイヤで。アイスバーンも無事に切り抜けた

 そもそもパジェロミニのタイヤサイズ、175/80/R15は選択肢がほとんど無く、量販店で案内されたのは、大手メーカーの4本セットで8万円くらいのタイヤだった。しかし、色々調べている間にハンコックのスタッドレスに興味が出てきた。

 S耐のタイヤサプライヤーで馴染み深いため、自分も使用してみたいというのも一因だった。価格は4本で33,320円とほぼ半分。ネット購入でポイント還元分も考慮すると実質3万円で購入できた。

 アジアンタイヤの色々な評判を聞いてはいたものの実際にはどうなのか、通勤時間などスマホでひたすら調べた。パジェロミニでの口コミはなかったものの、「前年のタイヤより悪いものが出てこない」というクチコミを見て購入を決断。

 初めての新品スタッドレスタイヤの溝の深さに感動しながら走った。雪上走行は長野県で新年早々に回送される機関車の4重連を撮りに行ったのが最初だった。姨捨スマートインターを降りたところで急勾配のアイスバーンに遭遇したが、無事に抜けることができた。

■一番高いのは車のある生活にたどり着くまで

走る列車をバックに愛車を撮影。教習所の受講料や最初の車の購入費など、やはり初期投資が一番かかる。しかし初期投資に見合う楽しみがある

 教習所は、30万円ほどのお金がかかってとても高い。合宿免許だともう少し安いかもしれないが、20代が自腹で払うには大変な金額だった。実際に教習がスタートしても、コロナで時間ができた高校生や大学生でいつもごった返している。次の教習は1ヶ月先ということもザラにあった。

 これを回避し最速で卒業する課金プランもあったのだが、40万円台後半で断念した。その後、教習所を卒業してから中古車探し始めると、最近の中古車価格は上昇傾向で、条件にあったマイカーを探すのがとても大変だったりする。

 もちろん生活環境によってカーシェアなどは便利なサービスを利用するのもありだが、免許を取った後にマイカーを手にしたいと思う若者への選択肢が増え、車にもっと興味を持ってもらえる環境ができて欲しいと強く思う。

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