もっと詳しく

田村隆一という詩人との出会いは、よくおぼえている。大学2年時の10月、場所は在籍していた学校の図書館だった。もっとも、かねてその存在は、あるノンフィクション作品を通じて、知ってはいた。対談を基調としたその本のなかで、詩人は快活に、気さくに、しかしどこかに深手を負っている人でもあるか…