DTM、公式テストに先立ち2022年暫定エントリーリストを発表。6メーカー計29台が参戦へ

　4月4日、DTMドイツ・ツーリンカー選手権を運営するITR GmbHは、4月5～6日にドイツ、ホッケンハイムでオフィシャルテストが行われるのに先立ち、29台のGT3カーが参戦する2022年シーズンの暫定エントリーリストを発表した。

　WRC世界ラリー選手権で9連覇を果たしたレジェンド、セバスチャン・ローブの開幕戦“代役参戦”が決まったことによって完成した今季の暫定エントリーリストには、メルセデスAMG、アウディ、BMWのドイツ車メーカーとランボルギーニ、フェラーリ、そしてDTM初参戦となるポルシェを加えた計6つのブランドを確認することができる。

　また、15の国々から集まったドライバーたちの中には前年王者のマキシミリアン・ゲーツをはじめ、歴代DTMチャンピオンのレネ・ラスト、マルコ・ウィットマンほか、若手からベテランまで錚々たるメンバーが名を連ね、参戦ドライバーたちが持つハイクラス・チャンピオンシップタイトルの合計は36に上る。

　ブランド別に参戦台数を見ていくと、メルセデスAMG陣営は最多6チームから計8台のメルセデスAMG GT3がエントリーしている。次点は、ともに6台のマシンを送り込むアウディとランボルギーニ。シューベルトとワーケンホルストから2台ずつ計4台の新型M4 GT3で参戦するBMWがこれに続く。

　ドイツのブランドながらシリーズ初参戦となるポルシェは、SSRパフォーマンスから2台、クース・チーム・ベルンハルトから1台の計3台が出場予定だ。レッドブル・アルファタウリ・AFコルセは2台体制だが、今回発表されたエントリーリストでは、開幕戦でニック・キャシディの代役を務めるローブが載っている関係で、3つの枠が使われている。

　5日（火）からホッケンハイムで行われる今季初の公式テストは、初日に9時から12時と、14時から18時の2回のセッションが実施され、翌6日（水）も同様のスケジュールで開催される予定だ。なお、このテストではすべてのファンがパドック、ならびにインフィールドのグランドスタンドCに入ることが許可されている。

「2022年のDTMは壮観で魅力的だ。これ以上良いものはない、と言っても過言ではない」と語るのは、ITRのイベントおよびオペレーション担当ディレクターを務めるフレデリック・エルスナー。

「ドライバーズフィールドの質が非常に高いだけでなく、GTレースにおける有力ドライバーたちが揃っている。そして29台という台数もすごい。私たちの期待をはるかに超えている」

「（シリーズで）ドライバーやチームが、どのようなショーでサーキットを演出してくれるのか、皆それをとても興味深く見ている。しかし、何よりもまず、サーキットにいるファン、そして世界中のテレビ画面の前にいる観客が、息をのむようなモータースポーツを楽しみにしているはずだ」

　既報のとおり2022年のDTMは、4月29日～5月2日に行われる開幕戦ポルティマオを皮切りに8ラウンド、計16戦のスプリントレースでタイトルが争われる。

■2022年DTM暫定エントリーリスト（4月4日付）

＊開幕戦ホッケンハイムにおいて、ローブがキャシディの代役を務める。