フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、今シーズンのF1で必然的に展開される開発競争について、フェラーリは過去に比べて“はるかに準備が整っている”と述べている。
フェラーリとレッドブルは、開幕から優勝を争い2022年シーズンをスタートした。2チームはバーレーンGPとサウジアラビアGPを支配し、それぞれシャルル・ルクレールとマックス・フェルスタッペンが勝利を飾った。
フェラーリのパフォーマンスと成績によって、F1-75の全体的な強さが早期に証明された。しかしビノットは、この勢いを維持するためにフェラーリには強力な開発プログラムが必要になると明かしている。ここ最近のシーズンにおいて、開発プログラムはチームの強みではなかったが、ビノットはチームがこの重要な分野の弱点に対処したと述べた。
「長いシーズンでこのレベルを維持することは、我々だけでなくすべてのチームにとっての課題だ」
「ライバルたちが非常に強力な開発を行っているのは事実だ。2017年と2018年には、我々は少々劣勢だった」
「だがそれ以降、我々はマシンデザインにおいて、風洞、技術、プロセス、シミュレーションを改善してきたので、今日では開発で優れた仕事をするための準備が以前に比べはるかによく整っている」
「開発ペースに影響を及ぼす予算制限もある。これについては確実に適切なポリシーを持つことが必要だ。開発競争における形勢が根本から変わる可能性を持っているからだ」
昨年マラネロでは、フェラーリのエンジニアたちが新世代のマシンの設計開発に精力的に取り組み、エンジン部門もそれに続いた。
「昨年我々は不利な状況にあり、追いつくように努めたが、今では順調だ」とビノットは語った。
「最初の2戦では、これまでのところ違いはごくわずかであるように見え、差が縮まろうとしている。昨年我々はエンジン面で不利だったが、もはやそうではない」
ライバルのレッドブルやメルセデスとは対照的に、フェラーリはシーズン開幕以来、2022年型マシンのアップデートはほとんど行っていない。そしてこの傾向はメルボルンでも続くようだ。ビノットはその理由を次のように説明した。
「いつ準備ができるかということだけではなく、予算制限の問題だ。序盤のレースで予算をすべて使わないようにしなければならない」
「メルボルンでの次のレースでも大幅なアップデートは予定していないが、何か持ち込めるようになったら、そうするだろう」