撃ちてし止(や)まむ。若者には、身を献(ささ)げて悔いない清冽(せいれつ)な覚悟があった。敗戦ですべてがひっくり返った。考えに考え詰めた思いは何だったのか。自分が正しいといくら確信しても、間違えるときは間違えるのだ。 この苦い体験を、吉本隆明氏は反芻(はんすう)する。時代が変わっ…
撃ちてし止(や)まむ。若者には、身を献(ささ)げて悔いない清冽(せいれつ)な覚悟があった。敗戦ですべてがひっくり返った。考えに考え詰めた思いは何だったのか。自分が正しいといくら確信しても、間違えるときは間違えるのだ。 この苦い体験を、吉本隆明氏は反芻(はんすう)する。時代が変わっ…