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公明党の山口那津男代表が1日に行われた記者会見で、今夏に行われる参議院選の自民党との選挙協力について「自公で相互推薦を行おうということで、昨年から協議してきたがまとまらなかった。わが党としてはわが党自身の取り組みを加速せざるをえない。(自公の)相互推薦はない前提で取り組んでいる」と述べたことが、支持母体の創価学会内でも困惑が広がりつつある。

記者会見でコメントする山口代表(1日、公明党サイトより)

創価学会「所属政党でなく人物本位」

これに先立つ1月27日には創価学会が、今後の選挙に関しての基本方針を次のように発表している。

判断基準は、予定候補者の「所属政党」ではなく、あくまで「人物本位」であり、予定候補者個々の政治姿勢、政策、人格、見識、これまでの実績、及び学会の理念に対する理解などを考慮して、選挙のたびごとに、その都度、創価学会として主体的に評価し、判断することが従来の原則であります。

創価学会が選挙での支援者の基準に「人物本位」を挙げていることは、自公連立以前の1994年に候補者支援のあり方をとりまとめて以来、変わっていないことだ。ただ、あらためて強調されるのは、異例だ

創価学会員「早く方針を知らせてほしい」

創価学会の地方組織幹部は、サキシルの取材に対して次のように語る。

驚きました。あらためて支援者の方針が示されたことは私が知るかぎりありません。これまで、無条件で公明党と自民党をセットで投票の依頼をしていました。たとえば、自民党政権が推し進めてきた集団的自衛権や、秘密保護法なんかは本来であれば、創価学会の理念とは相いれないものです。それらの時にも創価学会としては自民党候補も応援していて、投票をお願いに行ったときに“こう指摘されたらこう返せ”みたいなマニュアルのようなものまで用意されていました。本当に自民党候補を応援しなくても良いのか、まだ私のところまでは届いていません。今のところ報道でしか知る由がありません

公明党の最大の強みは支持母体である創価学会の組織力だ。創価学会は、会員世帯数は827万世帯(公称)を誇る巨大組織で、自民党が公明党と連立を組むことの大きな理由が、組織力であることは論をまたない。

公明党の組織力を支えているのが献身的、時に犠牲的と言っても良いほどの、創価学会員1人ひとりの活動だ。ただ、最近では会員の高齢化もあり、その組織力にも陰りが見えてきたともささやかれている。

前出の地方組織幹部は「上の人たちは、簡単に選挙支援と言いますが、学会員の中には電話だけではなく、直接現地に行って投票のお願いをする人もいます。その際の交通費はもちろん自腹。選挙には、お金も体力も相当必要なんです。参議院選までもう半年もありませんので、早く運動方針を知らせてほしいのですが……」と困惑するばかりだ。