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Google(グーグル)は、ロシアの戦争プロパガンダを封じるよう欧州地域議員からの圧力を受け、YouTubeが欧州でロシア政府系メディアのRT(旧ロシア・トゥデイ)とSputnik(スプートニク)をジオブロックすると発表した。

米国時間3月1日、ジオブロッキングを発表したツイートで、Googleの欧州ポリシーチームは「ウクライナで進行中の戦争のため、RTとSputnikに結びついているYouTubeチャンネルを欧州全域でブロックします。直ちに有効となります」と書いている。

我々は欧州委員会にYouTubeの発表に対するコメントを求めている。

TechCrunchが先に報じたように、EUは昨夜、RT、Sputnikおよびその子会社に対する禁止措置が、オンラインプラットフォームを含むすべての全配信経路を対象とすることを確認した。

欧州委員会のThierry Breton(ティエリー・ブルトン)委員(域内市場担当)は現地時間2月28日、GoogleおよびYouTubeのCEOとビデオ通話を行い、両社の取り組みを強化するよう求めていた。

YouTubeは、ロシア政府系メディア2社による何千ものビデオをホストしており、昨日触れたように、RTチャンネルのマーケティングは「YouTubeで最も視聴されているニュースネットワーク」であると謳っている。

今、RTのYouTubeチャンネルを閲覧しようとする欧州の人々は「このチャンネルはお住まいの国では視聴できません」というメッセージに遭遇する。

スクリーンショット:Natasha Lomas/TechCrunch

28日には、Facebook(フェイスブック)、Microsoft(マイクロソフト)、TikTok(ティックトック)、Twitter(ツイッター)が似たような制限を発表した。

しかし、Googleはその対応を検討するのに他社よりも少し時間がかかった。テック巨人は、この遅れについて説明をしていない。

今朝、ジオブロッキングを発表したツイートの中で、Googleはこうも警告している。「完全なシステム立ち上げには時間がかかります。当社のチームは迅速な行動を取るために、24時間体制で状況を監視し続けます」。

つまり同社は、クレムリンとつながりのあるチャンネルの一部のコンテンツは、システムの「立ち上げ」に伴い、短期的には引き続きアクセス可能であり続けることが予想される、と示唆しているようだ。

YouTubeはRTとSputnikのアカウントを禁止したり停止したりするのではなく、ジオブロックをかけるだけなので、ロシアのプロパガンダはもちろん欧州の外では広がり続け、ロシア国内でもまだ利用できる。

だが、このような妥協策を選んだのはGoogleだけではない。

Facebookの親会社であるMeta(メタ)とTikTokも、ロシア政府系メディアのアカウントを完全に停止または禁止するのではなく、ジオブロックすることを選択した。

TwitterとMicrosoftも、それぞれのプラットフォームのニュアンスの違いを反映して、微妙に異なる方法を取った。両社は国家の支援を受けたRTとSputnikのコンテンツの可視性を減らす措置を取ると述べ、実質的にそれらメディアのリーチの自由度を制限している。

Twitterは28日さらに、ラベル表示ポリシーを拡大し、ロシア国家関連メディアへのリンクがあるツイートには通知を追加し、ユーザーに「stay informed(情報に注意 / 情報源を知りましょうという意)」と警告している。

後者がソーシャル(またはブロードキャスト)ネットワークというよりも情報ネットワーク寄りであることを考えると、ラベリングとコンテキストを加えることは適切な対応と思われる。ただし、EUがこれからRTとSputnikを禁止することで、ウェブプラットフォーム各社がさらなる対応を迫られるかはまだわからない。

画像クレジット:Chris Ratcliffe/Bloomberg via Getty Images

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Den Nakano)