4月8~10日にアメリカ、カリフォルニア州のロングビーチ市街地コースで開催される、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦を前に各クラスのBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)が発表された。
この中で、先月行われた第2戦セブリング12時間でGTDプロクラス初優勝を飾ったシボレー・コルベットC8.R GTDと、今季デビューしたBMW M4 GT3の2車種は抑制調整の対象となり、エンジン出力の削減などを受けることになっている。
IMSAの最新テクニカルレポートによると、LMGTE車両から仕様変更されたコルベットのGTDカーは、前戦と比較して10kgの重量増と約8.4PSのパワー減に相当する0.4mm径の小さいエアリストリクターの装着が義務付けられた。さらに、燃料タンク容量も4リットル削減される。
一方、2022年モデルの新型BMW M4 GT3は、ターボのブーストレシオの変更により約17PSに相当するパワーダウンを受けた。合わせて燃料タンク容量が8リットル減らされるが、車両重量を20kg軽くすることで一部を相殺している。
その他、GTDプロ/GTD車両では、ポルシェ911 GT3 Rのエアリストリクターが2mm大きくなり、およそ5PSの追加パワーを得た。アキュラもブースト圧に調整が入り約8.4PSの出力増加を手にしている。マクラーレン720Sは15kgの重量削減が認められた。これら3車種は、同時に燃料タンク容量の調整も行われている。
トップカテゴリーのDPiクラスでもBoPが変更され、メイヤー・シャンク・レーシングとウェイン・テイラー・レーシングが走らせるアキュラARX-05の最低重量が10kg減の920kgとなった。一方、ライバルのキャデラックDPi-V.Rは945kgのまま変更はない。
IMSA最高峰のDPiクラスでBoPが調整されたのは昨年以来、今回が初めてのことだ。