マクラーレンF1チームの代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、同チームのMCL36には「根本的な問題」があり、それによってマシン全体の空力コンセプトを徹底的に分析する必要に迫られていると語った。
マクラーレンは、バルセロナでの第1回プレシーズンテストで、最速チームのひとつだった。しかしそれ以降は行き詰まりを見せており、バーレーンでのテストでブレーキトラブルにより走行時間が限られたことも、向上を図る妨げになった。
第2戦サウジアラビアGPでは多少の進展が見られたものの、総合的に見て、2022年シーズン最初の2戦で、マクラーレンが問題を抱えているとの予想が裏付けられる形になった。
ザイドルは「我々には十分なパフォーマンスがない」と、『Motorsport-Magazin.com』に語っている。
「エラーに特定の原因がない。マシンは機能しており、優れた基盤があるのだが、単にグリップが欠けているのだ」
「私は奇跡を期待してはいない。ライバルと同じレベルに到達するのは、それほど簡単ではない。時間がかかるので、忍耐強く取り組んでいく必要がある」
問題の核心は、MCL36の大幅なダウンフォース不足にあるようだ。今季のメルセデス製パワーユニット(PU)はパワーを失ったものとみられており、それもカスタマーチームであるマクラーレンに不利に働いている可能性がある。
マクラーレンがパフォーマンス不足である原因のひとつはメルセデスのパワーユニットなのかとジェッダで尋ねられたザイドルは、その点については明言を避けた。彼は、今後の開発プログラムによって、状況を好転させることができるという期待を示している。
「マシンのパフォーマンスに根本的な問題があることは認識している」とザイドルは語った。「我々は目下そのことに集中している」
「この3年間、開発は非常に順調だった。太陽が常に我々に向けて光を注いでいたのだ」
「今は、この状況に対処できるかどうかの試練に直面している」
「MCL36から最大限のパフォーマンスを引き出すことに、全力を注いでいる」
「事前に計画したアップグレードはすべて継続する。そうしていけば、短期的な改善を実現できるかもしれない」
「同時に、空力コンセプト全体について、大規模な分析を行っていく」