日本ラグビー協会は30日、31日に行われる予定だった「第23回全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会」の決勝戦を中止すると発表した。
決勝に進出した東福岡(福岡県)と1回戦で対戦した國學院久我山(東京都)から新型コロナウイルス陽性者が出たことが29日に確認されたため、大会実行委員会が東福岡に辞退勧告。東福岡が勧告を受け入れたことにより決勝戦が中止に、決勝の対戦相手だった報徳学園(兵庫県)が不戦勝で初優勝となった。
事実上の辞退命令
日本ラグビー協会の公式ツイッターでこのことが報告されると、数多くのツイッターユーザーから協会への批判や嘆きの声が寄せられた。
ラグビー協会は他団体と比べて有能なんだと思ってたけどそうでもなかった。行き過ぎてる
辞退という表記は恣意的で褒められたものではありませんね。勧告、つまり事実上辞退命令ですよね。
両校、優勝扱いにしてあげられないのだろうか・・・?
不戦勝では相手チームも納得しないでしょ
協会内の意思決定のあり方に見直しをしてください。この決定の意思決定者は無能極まりないので即刻辞任すべきです。
ワイルドナイツ「実施することとなりました」
そんな中、多くのラグビーファンやツイッターユーザーから賞賛を浴びているラグビーチームがある。ラグビー「リーグワンDIVISION 1」に所属する埼玉パナソニックワイルドナイツだ。ワイルドナイツの公式ツイッターは31日午前、次のようにツイートした。
「2022年3月31日 11:00KO
報徳学園高等学校(兵庫) vs 東福岡高等学校(福岡)
さくらオーバルフォート内埼玉パナソニックワイルドナイツグラウンドにて実施することとなりました!」
【お知らせ】
2022年3月31日 11:00KO#報徳学園高等学校(兵庫) vs #東福岡高等学校(福岡)#さくらオーバルフォート 内 #埼玉パナソニックワイルドナイツグラウンド にて実施することとなりました!※東福岡高等学校の選手たちはPCR検査を行い、対象者全員の陰性が確認されております。
— 埼玉ワイルドナイツ公式 (@Panasonic_WK) March 30, 2022
前日に中止が決まっていた決勝戦を急遽、ワイルドナイツの練習場である「埼玉パナソニックワイルドナイツグラウンド」で行うというのだ。さらに、試合の模様はチームの公式ユーチューブチャンネルで配信もされた。
このツイートには、わずか数時間で5000件を超える「いいね!」が寄せられ、ツイッターユーザーからは次のような賞賛のコメントが多数寄せされた。
ワイルドナイツさん、ありがとうございます。
男前すぎる。両チーム、関係者にとって最高の60分になりますように!
ワイルドナイツ、素晴らし過ぎます
舞台を用意してくれて、ありがとう。
一方で、大会主催者の対応や認識に注文を付けるユーザーも数多く確認できた。レンタルスペースサービスを手掛けるスペースマーケットの最高経営責任者(CEO)の重松大輔氏は東京マラソンを引き合いに出し、次のように苦言を呈していた。
最高!もう2年もコロナ禍やってるんだから、高体連は陽性者以外は出場可能にするなどアップデートすべき。そもそも重症化リスク著しく低いんだし。東京マラソンをまん防中に2万人参加で実施しているんだから世の中もかなり変わって来ているわけで。
東福岡の選手は陽性者無しなのに大会実行委員会が「出場辞退勧告」。呆れる。。もう2年経っているんだから、高体連は陽性者以外は出場可能にするなどアップデートすべき。そもそも高校生の重症化リスク著しく低いんだし… #NewsPicks https://t.co/ewt7d0diLh
— Daisuke Shigematsu 重松大輔/スペースマーケットCEO (@masurao99) March 31, 2022
なお、試合は37対10で東福岡が勝った。試合に先立って、東福岡の選手たちにPCR検査が行われたが、対象選手全員の新型コロナ陰性が確認されたという。