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 東京都中野に何とも不思議な「焼きそば屋」がオープンする。報道関係者向けに事前公開されたので、一足お先に食べてみた。中野駅から徒歩でも行けるが、最も便利なのは路線バス!昭和チックな商店街の中にオープンする不思議な焼きそばをレポートする。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)


「新井中野通り」停留所からすぐ!

 中野駅北口から中野サンモール・中野ブロードウェイ(いずれもショッピングモール)の中を通ると早稲田通りに出る。そこに「新井中野通り」停留所がある。中野駅と各地を結ぶ路線が充実している。

新井中野通りバス停

 関東バスが新宿・池袋方面、国際興業バスが池袋方面、京王バスが練馬方面へ路線を持っているので、中野駅から徒歩でなくてもこれらのターミナルから直接行くことは可能だ。

 中野駅方面から早稲田通りを渡り右手に「薬師あいロード」という昭和チックな商店街がある。商店街を進むと右手に件の焼きそば店である「一服」がある。バス停からだと5分とかからない。

薬師あいロード

焼きそばの麺が見えない!

 「一服」はアーケードトーキョーが運営するお店で2022年4月1日オープンだ。焼きそばとお酒がメニューの柱なのだが、その焼きそばが変わっている。いずれもブランド小麦である「はるゆたか」を使用したこだわりの麺である。

美味しくて一服では済まないかもしれない「一服」

 なお本稿で紹介したメニューはすべて画像ギャラリーに収録してあるので、写真はそちらからご覧いただきたい。

 「ソース神焼きそば」はソースで焼いた麺の上にスクランブルエッグや豚の角煮が乗る。具材は上に乗せられているだけなので、分割して食べても混ぜて食べてもOKだ。味変用のスパイスも置かれているが、これは気に入れば店舗購入可能だ。

「ソース神焼きそば」

 「だしの神焼きそば」は出汁でしゃぶしゃぶにした薄切りチャーシューや茹で卵が乗った乗った逸品で、ソースで焼いていないために色は薄いが麺の味わいが色濃く出る自信作だ。これら2品の価格は920円なので麺が見えないくらいに盛られた具材からしても安いと言える。

 オープン記念で期間限定の「ローストビーフの神焼きそば」は、敷き詰められたローストビーフの下にある、またまた見えない麺をグレイビーソースで味わう。いずれの「焼きそば」も一般的な焼きそばとは作り方も見た目も味わいも異なるが、とても美味しいオシャレな焼きそばと言えよう。

記者のイチ押しはスープ!

 がっつりボリューミーな焼きそばには優しいスープがよく合う。そこで同社がレトルトで作った「まるごとやさしいスープ」がおススメだ。「かぶ」と「たまねぎ」があり各420円。レトルトなので店頭で買い求めることも可能。

記者イチオシは「まるごとやさしいスープ・たまねぎ」

 スープを飲んだ瞬間は「コンソメスープ」に具材を入れて煮たものかと思ったのだが、さにあらず。いずれのスープも具材だけを高圧高温で煮込んだだけで他には味を調える調味料以外に何も加えていない。

 それでこの味が出るのは誠に不思議だがラーメンスープには野菜を煮込んでいるものもあるので手間はかかるが納得した。かぶやたまねぎがまるごと1個入っているがスプーンで簡単に切れるほど煮込んであり、スープとともに高貴ですらある。

日本酒ベースのお酒メニュー

 ここまでくれば一杯飲みたい気分にもなる。同店では日本酒をベースにしたリカーメニューが豊富だ。

スパイスが泳いでいる不思議なカクテル

 特徴のある日本酒をビールやラムネ、トニックウォーターと合わせたり、味変で紹介したスパイスを加えておつまみ要らずのオリエンタルなカクテルにしたりと、なかなか面白くて新しい味だった。

盛り付け容器込みで映える!

 取材をして記者が思ったのことがある。同店で出される皿は高級品に分類されるものではなく樹脂製のものだ。しかしその造形美は素晴らしく、本稿のギャラリー写真は記事用のためそのように撮ってはいないが、SNS映えする写真が撮れるような形状になっているので、提供された際の撮影は必ずしておきたい。

グラスもキレイ!

 同店では地域やお馴染みさんとの共生を目指しており、お客さんが飲みたいと言えば昼間でもお酒を出すという。飲みすぎには注意だが、焼きそば・スープ・日本酒カクテルの3点セットの後で、ほろ酔い気分で路線バスで帰る、または酔い覚ましで中野駅まで歩くというのがちょうどよい加減なのかもしれない。

投稿 バス停から行く不思議な焼きそば!スープも絶品な路線バスグルメ自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。