また別の報道によれば、アメリカ情報当局はロシア軍のサリン攻撃を危惧しているという。
各国が危惧する「化学兵器戦」とはどういうものなのか。元・陸上自衛隊中央即応集団司令部幕僚長の二見龍元陸将補に解説してもらった。
* * *
現在、ウクライナ都市部では市街地戦闘が展開されている。
「市街地戦闘において、なかなか陥落できない地域に対して化学兵器を使用し、その地域が混乱している状態又は兵器の効能が切れてから部隊が侵入することによって、
敵からの反撃を抑制でき効果的に占領することができます」(二見元陸将補)
だからこそ、現状思うように作戦が進んでいないロシア軍が化学兵器を使用する可能性が高い、というわけだ。生物・化学兵器とは、いかなる兵器なのか。
「まず生物兵器とは、細菌により病気を発症させる細菌兵器のことです。これには即効性が無く、
また敵味方が近接する市街地戦闘では味方も罹患するので、使われる可能性はかなり低いといえます」
では化学兵器とは?
「戦闘で使われる化学兵器は、いわゆる毒ガスです。呼吸するだけで危険なサリン、皮膚に付着するとただれるマスタード、
非常に危険なソマンなどがあります。戦闘で使われやすいのは、敵兵に対し即効性があり、その効力の滞留が短いタイプの毒ガスです。
半日で効力が消えるものもあります。もし化学剤の効力が消えていない段階で侵入しようとする場合には、除染が必要となります。
サリンはその点において使いやすいとされています。1980年代、陸上自衛隊では対ソ戦を対象に訓練していましたが、毒ガスは使われる想定で、防護マスクは常時携帯でした」
その化学兵器戦の推移を、陸自の場合を例に解説してもらった。
「まず敵からの砲弾があり、ミサイルで液状の毒ガスが散布されます」そうすると、空襲警報と同じように化学警報が部隊へ伝達される。隊員は『ガス!』の警報でヘルメットをずらし、
腰の装備袋から防護マスクを取り出して、目を閉じ息を止め数秒で装着、ヘルメットを戻す。
「化学剤の使用が迫っている場合、またはその情報がある場合は、当初から戦闘用化学防護衣(各人が背嚢の中に携行している)を着用して配備につきます。
そうすれば、防護マスクを装着するだけで済むからです。
戦闘用化学防護衣は迷彩柄で、オーバーズボンを履きジャンパーを羽織るのに1分かかりません。
夏場は厚手のジャンパーを着るようで暑いですが、そんなに大変なことではありません。
そのまま戦闘は継続しますが、毒ガスで怖いのは「吸い込ませる」「神経剤」「戦闘服に染み込む」など、各タイプのどれか分からないことです」
防護マスク装着時の水分補給は専用のチューブ付き水筒から可能だという。食事はどうするのだろうか。
「食事はとれません。隊員たちは激戦が続けば、応援部隊が来るまでは水分補給で持ちこたえます。
使われた化学兵器がサリンであればその効力は長くはなく、地域が限定された状態になります。
防護マスクは対化学の特技を持つ隊員から『ガスなし!(外して良し)』の号令がかかってから外します。
戦闘が止むと、防御可能な人員を残し、交代で汚染された最前線から後方へと下がります。
除染は、まずアーチ状の水のシャワー施設を通過して、対化学の特技を持つ隊員がガス検知器で除染できたか確認します。
ガスが検知されなければ統制線を越えて安全地帯に行くことができます。サリンガスならば、水で洗い流して除染します。
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2022/03/28/115896/
引用元: ・【軍事】ウクライナにロシア軍の化学兵器を扱う部隊と、NBC戦(核・生物・化学戦)に対応可能な特殊部隊が入った・・・サリン攻撃か [影のたけし軍団★]
The post 【軍事】ウクライナにロシア軍の化学兵器を扱う部隊と、NBC戦(核・生物・化学戦)に対応可能な特殊部隊が入った・・・サリン攻撃か first appeared on TweeterBreakingNews-ツイッ速!.