テキサス・モータースピードウェイで開催されたNTTインディカー・シリーズ第2戦。20日に行われた決勝レースは、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がラストラップの最終ターンでチームメイトのスコット・マクラフランを交わし勝利を飾った。
予選3番手からスタートした佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシング)は、序盤トップを争うもルーキーのデブリン・デフランチェスコ(アンドレッティ・スタインブレナー)に当てられクラッシュ。マシンを修復するもリタイアに終わっている。
フェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)を先頭に248周のレースが幕を開ける。2番手のスコット・マクラフランは積極的に仕掛け2周目でトップに立つ。
佐藤琢磨はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、エリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク・レーシング)に抜かれ5番手に下がるも、4周目にカストロネベスを交わしポジションをアップ。さらに7周目にパワーを交わし、3番手を取りもどし前の2台を追いかける。
12周目、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がスローダウンし、このレース最初のイエローコーションとなる。
17周目にレースが再開すると、トップを走るマクラフランは徐々にペースをアップし2番手との差を広げ始める。
57周目に琢磨はローゼンクヴィストを交わし2番手。その周でマクラフラン、ローゼンクヴィストは最初のピットインを行う。琢磨は、62周を走行してピットイン。しかし、チームメイトのデイビッド・マルーカスと重なってしまいタイムロス。優勝争いから一転、後方に下がってしまった。
70周目、トップに立ったマクラフランは琢磨が後退したことで、2番手のジョセフ・ニューガーデンに12秒差と大きくリードする。3番手にローゼンクヴィストを交わしたパト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)、ローゼンクヴィスト、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)と続く。
99周目、デブリン・デフランチェスコに押し出された琢磨がウォールに接触。2回目のイエローコーションとなる。
ピットレーンがオープンになると各車2度目のピットインへ。上位を争っていたアロウ・マクラーレンSPにピットミスが続きローゼンクヴィスト、オワードは後退。
マクラフラン、ニューガーデン、パワー、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)の順でレースは114周目にリスタートを迎える。
しかし、カイル・カークウッド(AJフォイト)が単独スピンを喫しクラッシュ。再びイエローコーションとなる。
コーションのままハーフウェイを超え、129周目にリスタートを迎えるも、インに飛び込んだデフランチェスコがグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン)と接触しスピン。カストロネベスを巻き込む多重クラッシュに。
リスタートは150周目。151周目にニューガーデンがトップに。6番手からアップしてきたリナス・ヴィーケイがパワーを交わすと、153周目にマクラフランと共にニューガーデンをオーバーテイクし2番手に。ニューガーデンは5番手まで下がってしまう。
159周目、ヴィーケイがマクラフランを交わしてトップを奪取。勢いが良すぎたのかヴィーケイは急にペースを落とすと、パワーがヴィーケイとマクラフランを一気に交わしトップに浮上する。
ヴィーケイは187周目にピットイン。マクラフランは191周でピットへ。パワーも翌周ピットイン。ディクソンは194周目、トップのエリクソンは195周目にピットイン。ホンダ勢のほうが燃費はやや分があるようだ。
勝負のラストスティント。序盤のトップオフ組がピットインを終えると、トップはマクラフラン。ニューガーデン、ヴィーケイ、エリクソン、パワーの順でディクソンは遅い車に引っ掛かり9番手に後退。
トップをキープするマクラフランが2連勝と思われたが、ニューガーデンが残り1周でトラフィックに捕まったマクラフランをターン3で捉えると、最終ターンでアウトサイドからオーバーテイク。大逆転でニューガーデンが今季初優勝を飾った。
3位にエリクソン、4位にパワー、5位にディクソン。インディカーでの初オーバル戦だったジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ)は6位と躍進。アレックス・パロウが7位に入り、上位はペンスキーとガナッシが独占する結果となった。
■2022NTTインディカー・シリーズ第2戦テキサス決勝レース結果
Pos. | No. | Driver | Team | Engine | Laps | SP |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | J.ニューガーデン | チーム・ペンスキー | C | 248 | 7 |
2 | 3 | S.マクラフラン | チーム・ペンスキー | C | 248 | 2 |
3 | 8 | M.エリクソン | チップ・ガナッシ | H | 248 | 14 |
4 | 12 | W.パワー | チーム・ペンスキー | C | 248 | 4 |
5 | 9 | S.ディクソン | チップ・ガナッシ | H | 248 | 5 |
6 | 48 | J.ジョンソン | チップ・ガナッシ | H | 248 | 18 |
7 | 10 | A.パロウ | チップ・ガナッシ | H | 248 | 11 |
8 | 60 | S.パジェノー | メイヤー・シャンク・レーシング | H | 248 | 15 |
9 | 45 | S.フェルッチ | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 248 | 27 |
10 | 21 | R.ヴィーケイ | エド・カーペンター・レーシング | C | 248 | 8 |
11 | 18 | D.マルーカス | デイル・コイン・ウィズ・HMD | H | 248 | 19 |
12 | 26 | C.ハータ | アンドレッティ・オートスポート | H | 247 | 9 |
13 | 33 | E.カーペンター | エド・カーペンター・レーシング | C | 247 | 21 |
14 | 11 | JR.ヒルデブランド | A.J.フォイト・レーシング | C | 247 | 25 |
15 | 5 | P.オワード | アロウ・マクラーレンSP | C | 247 | 10 |
16 | 77 | C.アイロット | フンコス・ホーリンガー・レーシング | C | 247 | 20 |
17 | 4 | D.ケレット | A.J.フォイト・レーシング | C | 246 | 22 |
18 | 20 | C.デイリー | エド・カーペンター・レーシング | C | 245 | 16 |
19 | 30 | C.ルンガー | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 233 | 24 |
20 | 51 | 佐藤琢磨 | デイル・コイン・ウィズ・RWR | H | 140 | 3 |
21 | 7 | F.ローゼンクヴィスト | アロウ・マクラーレンSP | C | 138 | 1 |
22 | 15 | G.レイホール | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 128 | 26 |
23 | 6 | H.カストロネベス | メイヤー・シャンク・レーシング | H | 128 | 06 |
24 | 29 | D.デフランチェスコ | アンドレッティ・スタインブレナー | H | 128 | 17 |
25 | 14 | K.カークウッド | A.J.フォイト・レーシング | C | 113 | 23 |
26 | 28 | R.グロージャン | アンドレッティ・オートスポート | H | 103 | 13 |
27 | 27 | A.ロッシ | アンドレッティ・オートスポート | H | 11 | 12 |