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「私は倒れたんですね。痘瘡(もがさ)にかかって」文麻呂が薄く笑った。「こんなに熱があるのに、我慢して働いていたんだろう」「そうかもしれません。何とかしなければと夢中になって、熱があることにも気付きませんでした」「ゆっくり休め。今度は青木香(せいぼくこう)を煎じてやる」文麻呂の熱は…