松野博一官房長官は18日、ウクライナ避難民を受け入れる際、日本に身元を保証する親類らがいなくても特例で入国を認めるとの対応策を発表した。ビザを迅速に発給し、新型コロナの陰性証明書も不要という。
ウクライナ難民の受け入れはマスコミ報道でクローズアップされ、受け入れに名乗りを上げる自治体も相次いだが、ネットでは必ずしも歓迎ムード一色ではないようだ。
ロシア政治研究者の上野俊彦氏は、「これまで難民申請して許可されなかった人たちとの整合性がとれない。あるいはウクライナの特例『避難民』はあくまで一時的滞在許可者ということ?」と指摘。トルコやミャンマーなどの外国人の難民申請がほとんど許可されない一方、ウクライナ避難民は特例的に扱われることについて、疑問を呈した。
ウクライナからの「避難民」受け入れはいいと思う。しかし、これまでの出入国管理政策では、簡単には難民を受け入れないという方針だったので、これまで難民申請して許可されなかった人たちとの整合性がとれない。あるいはウクライナの特例「避難民」はあくまで一時的滞在許可者ということ?
— 上野俊彦 (@UenoToshihiko) March 18, 2022
欧州在住のイスラム系移民の動向に詳しい同志社大学大学院の内藤正典教授は、「これ以前にロシア軍による武力行使で大惨事となったシリアの人々には、なぜ、目立った支援も難民受け入れもしなかったのか?結局は米国に追随する時だけか」とツイート。確かに、他国の事例と比べると、“破格”の扱いと言えるのかもしれない。
岸田首相、ウクライナに対する支援、避難民の受け入れに熱意を示すなら、これ以前にロシア軍による武力行使で大惨事となったシリアの人々には、なぜ、目立った支援も難民受け入れもしなかったのか?結局は米国に追随する時だけか。人道危機は、どの国が引き起こしたかによらず支援すべきものである
— masanorinaito (@masanorinaito) March 16, 2022
ドイツ出身のコラムニスト、サンドラ・ヘフェリン氏は、避難民として来日したウクライナ人が最終的に入管収容所に収容される可能性を提起した。確かに、決してあり得ない話ではなさそうだ。
考えられる展開。ウクライナ人が「避難民」として来日。しばらく経ってから、難民申請。かなり時間が経ってから難民申請却下。「ウクライナはもう安全ですから、帰国してください」(国)。「いや、家族が現地で殺されたばかりだから、怖くて帰れない」(当事者)。「だったら収容」(国)。
— ヘフェリン・サンドラ (@SandraHaefelin) March 15, 2022
難民申請をしている外国人の妻と見られる人物は、次のようにツイート。
何でウクライナだけなの??夫の在留特別許可や仮放免のためにプライバシー侵害甚だしいほど書類出しているのに、夫はまだ日本人の家族として日本政府に認められません。
入管での虐待死疑惑で注目されたスリランカ人女性のウィシュマさんのケースと比較して考える人もいた。
スリランカ人のウィシュマさんは虐待して死に至らしめ、ウクライナ難民には都営住宅をあてがう。それは人種差別ではないのか。
難民入りたい放題か。
ウィシュマさんが浮かばれない…
この国はもうダメだな…
これを皮切りに色んな人が入ってきてスウェーデンみたいに日本人が近づけない地区が出来るかも
このほか、身元保証のない避難民がやって来ることへの懸念の声が多数あがった。
ウクライナ避難民だと証明するのは求めないのか?必要なのはわかる、手を差し伸べる時なのもわかる。でも綺麗事では済まされない、入れた後の面倒まで考えてんのか?仕事は?言葉は?結果無職なら生活保護でしょ?面倒は国民に押し付けるのよね?せめて身元保証人必須にして
小池百合子がウクライナ避難民を都営住宅で受け入れるらしいけどコロナ対策禍で家も仕事も失った人が先じゃないかい?3年目だぞ?
これ、スパイとかテロリストが混ざってたらどうするんでしょうか?政府は人道主義的な感情論とか一時の世論の高まりで特例作って欲しくない。最低限の身元のチェックはして欲しい。
祖国を侵略されたウクライナ避難民は気の毒ではあるものの、いざ日本で受け入れるとなると、そんな余裕はないと感じる人が多いようだ。ウクライナ避難民をどこまで支援すべきか、難しい問題である。