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クロスカブ110新型登場!! 2ポットキャリパー&キャストホイール採用で大胆リニューアル

 大阪モーターサイクルショーでは新型クロスカブ110とスーパーカブ110も初公開された。ともにフロントディスクブレーキ&前後キャストホイールを確認!

 クロスカブ110のフロントキャリパーは当Webのスクープどおり2ポットで、タイヤの詳細もわかった。会場から速報でお届けしよう!

文/沼尾宏明、写真/鶴見健

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新型クロスカブはいきなりカスタマイズ車で展示!

 CT125ハンターカブの登場以降も、軽快な車体と30万円台前半という価格で人気を博してきたクロスカブ110。スーパーカブ110をベースにオフロード志向の装備を与え、ヘッドライトガードやロングストロークサス、セミブロックタイヤなど独自装備を持つ。

 新型スーパーカブ110は、当Web既報のとおり一足先に真横写真のみ正式発表された。クロスカブ110は未発表だったが、3月19日にスタートした大阪MCショーで、ついに新型が姿を現したのだ。

 展示された車両は、ノーマルではなくカスタム車だったが、紛れもない新型。従来型はスーパーカブ110と同様、前後ともスポークホイール+ドラムブレーキだったが、新型は前後キャストホイールにフロントディスクブレーキを導入している。

 横置き空冷単気筒エンジンはオールニュー。ケースカバーなど外観が全く異なり、スーパーカブC125や、タイ仕様の新型スーパーカブ110とソックリだ。これらと同じくロングストローク設定や圧縮比のアップなどで、最大トルクは従来型の0.87→約0.9kg-mに向上し、燃費もアップする模様だ。クラッチレバー不要で変速できる自動遠心4速クラッチはもちろん踏襲される。

世界初公開となった新型クロスカブ110。車体カラーは新色のマットアーマードグリーンメタリックだ。マフラーやリヤショック、シートなどはカスタムパーツとなる(詳細は後述)
従来型クロスカブ110。新型もノーマルではこのようにダウンタイプのスリット入りマフラーとなり、ナックルガードやセンターキャリアは非装備となる
レッグシールドのない軽快なスタイルをはじめ、プロテクター付きのヘッドライト、フォークブーツや前後マッドガードなどクロスカブならではの装備は新型でも健在

 まず注目はブレーキキャリパーだ。やはり当Webで既報のとおり、新型スーパーカブ110が1ポットなのに対し、クロスカブはタフな走りを考慮して2ポットを採用していた。

 またホイール色は、キャストになっても従来型と同様マットブラック塗装で精悍に仕上げている。

スーパーカブC125と同型のY字スポークキャストホイールを新採用。フロントはディスクにニッシン製2ポットキャリパー、ABSを組み合わせる。リヤブレーキはドラムのままだ

キャストホイールにはチューブレスタイヤを組み合わせる

 そして撮影車両のタイヤは、現行型やCT125ハンターカブの純正装着タイヤと同じIRC製GP-5だった。今回のモデルチェンジでは、キャストホイール化によりチューブレス(TL)タイヤ対応とし、これまでと同じGP-5をTL仕様としているのだ。

新型クロスカブはチューブレスに対応したが、従来と同じIRC製GP-5をチューブレスにに改良して履いていると思われる。前後80/90-17のタイヤサイズは不変

 また、チューブレスホイールはチューブを入れてWTタイヤを履くことも一般的には可能。

 過去のカブ用名作WTタイヤもチューブを入れて履くことができるだろう。オフ向けではIRC製GP-22、カブならではの雪道も走れるダンロップスノータイヤ、BONSUNスパイクタイヤなども従来どおりOKのハズ。もちろんチューブレスタイヤも選べる。

 スーパーカブ110を含め、新型カブ110のオーナーはタイヤの選択肢が大きく広がるのだ。

メーターは待望のギヤポジション表示を追加!

 メーターも新作と判明した。従来はアナログの速度計+燃料計、積算計のみのシンプル設計だったが、新型では液晶パネルを装備。オーナーから要望の多かったギヤポジション表示をついに採用し、時計とデジタル燃料計も備えた。

 なお従来のクロスカブはブレーキレバーを固定するロック機構を採用していたが、モデルチェンジに伴い廃止。スーパーカブと共通化された。

下部に液晶パネルを採用し、混乱しやすかったギヤポジションを表示。時計の新設も通勤やツーリングにうれしい。燃料計はデジタル表示になった
従来型メーター。アナログ式速度計+燃料計、アウトドアな雰囲気のカモフラージュ柄をあしらったパネルを採用していた
新型クロスカブのブレーキレバー。従来型はパーキングブレーキのようにレバーを固定できるロック機構があったが、スーパーカブ110と同様にシンプルな形状になった

車体カラーに関しては、展示車のツヤ消し緑のほか、GB350Sと同様のパールディープマッドグレー、ブコブルーを設定。さらにくまモンバージョンのブラックが継続され、計4色設定となるようだ。

 価格は従来から2万1000円アップの36万3000円、くまモンバージョンは37万4000円と予想。独自情報によると3月下旬に発表され、4月に発売される見込みだ。

※大阪MCショー展示車両に装着されていたカスタムパーツは次のとおり。いずれも現行モデル用と共通品と思われる。

◎スクランブラーマフラー(アップ)(政府認証)<SP武川> 4万6750円
◎アルミセンターキャリアキット<SP武川> 1万5180円
◎ナックルガード<SP武川> 8580円
◎エアフローシートカバー<SP武川> 2750円
◎リアショックアブソーバー<キタコ> 1万4300円
◎一七式特殊荷箱<JMS>(中) 2万8600円

スーパーカブ110は上級版のC125と足まわりが共通に

 スタンダードモデルである新型スーパーカブ110は、ノーマル車両が展示された。フロントディスク+ABSやキャストホイール、新設計エンジンなどはクロスカブと共通。ただし前述のとおり1ポットキャリパーとなる。

 メーターの詳細も明らかに。従来はクロスカブと同様にシンプル設計だったが、こちらも液晶パネルを獲得。待望のギヤポジション表示を備えた。

 さらに標準装着タイヤも判明した。従来型のCST(チェンシン)製C6016に対し、新型はIRC製NF63B/YおよびNR94Lを履く。これはスーパーカブC125と同じで、チューブレスタイヤとなる。

 なお細かい所では、キックペダルやリヤキャリアも変更されている。

新型スーパーカブ110。スタイルも装備もシリーズでは最もレトロだったが、キャストホイール+ディスクブレーキを採用し、より現代的な雰囲気になった
キャストホイールはクロスカブと共通だが、シルバー塗装を施す。Fキャリパーはブラック仕上げのニッシン製1ポット。前70/90-17、後80/90-17のタイヤサイズは従来型と同じだ
従来型スーパーカブ110。価格は28万500円で、新型は30万2500円になる模様。外装やLEDヘッドライトなどの灯火類、アンダーボーンフレームなどは新型にも踏襲される
タイ仕様と同様、メーターは透過タイプの指針や液晶パネルを採用。ギヤポジションがついに表示され、デジタル燃料計と時計、積算計を示す。ABSランプも新設された
キックペダルは従来のゴムなしタイプからゴム付きになり、アームも短くなった。恐らくタイ仕様と共通品だろう
大きく実用性の高いリヤキャリアは無塗装からブラック仕上げに変更。クロスカブ110と共通化され、引き締まったスタイルに貢献する

 カラバリは現行と同様だが、アーベインデニムブルーメタリックが廃止され、5色設定になる模様。クロスカブと同様、発表は3月下旬で、4月発売と予想される。

 スーパーカブ110は今後の東京MCショー(3月25~27日)、名古屋MCショー(4月8~10日)にも展示される。クロスカブ110は東京と名古屋でノーマル車両が展示される可能性もあるので、動向を見守りたい!

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