もっと詳しく

<p>松下洸平、魅惑のボディと“色気”について。</p><p>'セクシーさは努力で手に入る。でも、色気は勝手に漂うもの' 本日は松下洸平さんの誕生日。「色気」について語ったインタビューをプレイバック。</p><p>裏表がなく、ほがらか。絶対的な清潔感と無垢な表情。 そんな、“純朴さ”の塊である彼を甘く見てはならない。ここにある身体、表情、空気を見てほしい。 自分との対話で生まれた、滲む色気の正体。俳優、松下洸平のエロスにご用心。(本誌未公開ショットもあり!)※特集「エロスが女性を輝かせる」の記事一覧はこちら。</p><p>本誌未公開ショット。ニット¥45,100 パンツ¥67,000/ともにLEMAIRE(スクワット/ルメール) 薄手の軽やかなベージュのニットを羽織り、カメラの前に立つ彼を見た瞬間、撮影クルーは一同息を呑んだ。これまでのソフトで端正なイメージを塗り替えるほどに鮮烈な、強さを内包した深い色気がそこにあったからだ。「実はこの撮影に備えて、1カ月間体を鍛えました(笑)。ひとりの人間として、どんな佇まいで撮影してもらうのがいいか試行錯誤し、家でも仕事の合間でも、暇を見つけては筋トレしました」 松下洸平、34歳。2019年のNHK連続テレビ小説「スカーレット」で注目を集め、以降ドラマ「#リモラブ」、舞台「カメレオンズ・リップ」などのほか、バラエティにも出演。繊細な演技と、垣間見られる屈託のない笑顔の虜となる人は後を絶たない。幼少より画家である母親の影響で油絵を学び、美術の道を志していたが、高校時代に音楽の世界へ転身。デビュー後、ミュージカルのオーディションを受け舞台に立ったところ芝居の面白さに開眼し、役者道を邁進して今に至っている。現在は俳優とシンガー・ソングライター、ふたつの顔を持つ。「自分の直感だけを頼りに生きてきた気がします。面白そうだなと好奇心のアンテナが向かうほうへ、躊躇なく飛び込む才能だけはあるのかも。世の中、実際にやってみないとわからないことばかりだから。今回の撮影もまさにそうです」 本誌未公開ショット。シャツ¥92,400 パンツ¥152,900(ともに参考価格)/ともにPRADA(プラダ クライアント サービス) 撮影に向けボディメイクする過程で、自分の体のみならず、内面の変化も感じ取れたそうだ。「食事に気を使いトレーニングをすることで、体調面では疲れにくくなりましたし、メンタルも安定して打たれ強くなっていくのを感じました。もちろん思い通りに体が変わらないとか、キツイときもありましたが、壁を乗り越えて新しい自分を見つけていく──というのは役作りにも共通する感覚」 彼が滲ませる色気には、威圧感や押し付けがましさがない。ただそこには彼が積み重ねてきたとてつもない「層」が見える。これは、どんな努力の結果なのだろう。 本誌未公開ショット。Tシャツ¥9,900 パンツ¥35,200/ともにRAG & BONE(ラグ & ボーン 表参道店) 「もともと、歌や舞台のためにインナーマッスルは鍛えていました。今回は、見せる筋肉を意識して。でも、ただ肉体を鍛えれば色気が出るかというと、そんな単純な話ではない。ひとりの人間の思考、心、体、そして纏う服、仕草……すべてのバランスのなかで生み出されるものである気がします。そもそも色気とは、出そうとして出せるものではなく、“そこ”に漂うもの。自分ではつくれない、形のないものであり、他者が感じとるもの。その人の生きてきた時間や、人との出会いによって形成されていく人間らしさみたいなものが、色気に直結している気がします。だから色気を出そう出そうと力むほど、遠のいていくものだとも思っていて(笑)」と話し、続けて、身近に色気を感じる人はいますか? と尋ねると「古田新太さん」と返ってきた。 「古田さんは同じ事務所の先輩で、いつも僕たち後輩のことを気にかけてくれる優しい人。舞台上ではあんなに激しくて、その場全体をかっさらうほどのパワーに満ちているのに、楽屋に挨拶に行くととても優しく『来てくれてありがとう』と仰ってくださって。そのギャップに、ドキッとしてしまうんです。“優しさ”と“野生み”の両方を併せ持っている人から色気を感じます」 光と影のコントラストに、色気を感じとってしまう。 パンツ¥152,900(参考価格)/PRADA(プラダ クライアント サービス) 色気というワードを掘り下げたところで、彼はさらにこう続ける。「光と影のようなギャップを垣間見たときにドキッとしてしまうんです。例えば、いつも明るく朗らかな人が静かに本を読んでいたりすると、えっ? と心が揺れる。上品な女性がラーメン屋でひとりカウンターに座って食べていたり、巨大な2トントラックの運転手をふと見上げたときに華奢な女性だったりすると、気になってしまいますね。かっこいいと思うし、そこに人間味を感じて興味を掻き立てられます」 感じとる「色気」は、あくまでその本人にとっては無自覚であるもの。対して「セクシー」となると話は違ってくる。「セクシーとは意識して、意図的に自己発信“できる”ものだと思うんです。ボディメイクでいえば、韓国の俳優たち。僕は韓国ドラマが好きでよく観るのですが、彼らは本当にスーツが似合う。自分自身を鍛錬して、スーツに似合う体に仕上げているのがわかります。『愛の不時着』でヒョンビンがスーツを試着するシーンは格好良すぎて。あれは誰が見てもセクシーだし、努力して手に入れるもの。その努力が実っているところも含めて、同性の僕から見ても眩しいです。自信のある人はセクシーだなって」 Tシャツ¥9,900 パンツ¥35,200/ともにRAG & BONE(ラグ & ボーン 表参道) 自信は努力によって獲得できる、というのが彼の持論だ。「自分のことが好きという気持ち、あるいは自分への自信は、生まれ持ったものというよりは、獲得していくものだと思います。たとえば、自分の容姿や思考についてネガティブに考えたり、コンプレックスを抱いていた人が、ボディメイクをして自分を変えていくことで自信をつけていく──その過程で、セクシーであることも手に入れていくのではないでしょうか」 男らしさの定義は、時代とともに変わるもの。 「セクシー」とは直訳すると「性的魅力」となる。では、自分自身の男らしさについてはどう捉えているのだろう。「僕は中性的というよりは、男っぽい性格のように思っていますが、そもそも男らしさって何だろう? と考えると結構難しいですよね。強さとか、頼りがいがあるってことなのかなぁ……。でも自分も含めて、友人たちを見ていると、失恋を引きずる弱さを持っているのは大抵男のほうのような気もします(笑)。ドラマ『北の国から』に、岩城滉一さん演じる草太兄ちゃんが幼い純(吉岡秀隆)に向かって『男は見栄だ。見栄があればあるほどいいし、なくなったら男じゃない』と諭すシーンがあるのですが、実はまったくピンとこなくて、共感できなかったんですね。いわゆる昭和の男らしさはあまり自分にはなさそうだし、“今”求められているものはまた違うんだろうなぁ、ということは感じています」 シャツ¥92,400 パンツ¥152,900(ともに参考価格)/ともにPRADA(プラダ クライアント サービス) では、今の時代に求められるセクシーさや色気とはどんなものか。「エロスや性の話題をタブーと捉えず、オープンでいられる姿勢は大事だと思います。同時に、日本人特有の奥ゆかしい姿勢は美しいとも思っていて、秘する部分と見せる部分のコントラストが鍵になるのではないかと。僕も30代後半に向けて自分の色気をどう構築していくか、単純に楽しみでもありますし、この命題には常に敏感でなければならないと感じています」 生きている時間が長ければ、それだけ経験が蓄積され、色気となって滲み出る──そう話す彼もまた、演技や歌、バラエティと異なるジャンルに全力でぶつかり、階段を上ってきた過去を持つ。その多様な経験を通して着実に色気を練り上げていることを、今日見せてくれた背中は語っていた 肌と肌が触れ合うことで、計り知れないほどの気持ちが伝わる。 Tシャツ¥9,900 パンツ¥35,200/ともにRAG & BONE(ラグ & ボーン 表参道店) 最後に、肌と肌を触れ合わせることが難しくなり、大切な人とのコミュニケーションが困難になってしまったこの時代において、大切なことは? と訊いてみたところ、「ドラマや舞台など、ひとつの作品が終わりを迎えたときに、お互いに『お疲れ様でした!』とハグしかけては『あ、今はできないんだ』と思いとどまる……これは本当につらいことです。同時に、抱き合ったり、手を繋いだりという行為がいかに多くの感情を伝え、コミュニケーションを成立させていたのか、その大きさに愕然としてしまいます。でも今は、心と心が繋がっていることが大切なんだと思います。肌と肌が触れ合う瞬間というのは、人間にとっていちばんの情報交換であり、気持ちを通わせることができるとき。この事実は、時代がどうなろうが変わらないと思うんですね。それを忘れずに、情熱の炎を絶やさないことが大事なんじゃないでしょうか」と話す。 ほがらかな笑顔の裏にある、冷静な分析。松下洸平、この聡明さこそ、最大にエロティックだ。 シャツ¥92,400 パンツ¥152,900(ともに参考価格)/ともにPRADA(プラダ クライアント サービス) Content</p>