3月2日、近藤真彦監督率いるKONDO RACINGが、2022年のスーパーフォーミュラ参戦体制を発表した。ドライバーは3号車を山下健太、4号車をサッシャ・フェネストラズが担当する。
また、リアライズコーポレーションをメインパートナーとすることが発表され、GTマシンと同じブルーとホワイトを基調とした「REALIZE Corporation KONDO SF19」がこの日お披露目となった。
文、写真/成田颯一
■万全の体制で王者奪還を誓う!!
会見前半では、今シーズンのメインパートナーとなったリアライズコーポレーションの代表取締役今福洋介社長が登場。「今年は、GTもフォーミュラとも年間チャンピオンを期待し、我々リアライズコーポレーションもしっかり応援していきたいと思います」とコメント。
その後、近藤監督とともに、2022年カラーとなったマシンをアンベイルさせ、グータッチを交わした。近藤監督は、「新しいマシンのシート合わせとか、新しいマシンと出会う時はいつもドキドキするもので、2022年この仕事を任されたなという気持ちで今はいっぱいです」と目を輝かせながら心境を語った。
2021シーズンについて、「スーパーフォーミュラの難しさを感じた1年」と振り返った近藤監督。
「少しのセッティングの違いで結果が変わってくるので、昨年はそのほんのわずかな部分がうまくいかなかった。エンジニアが落ち込んでいるのを見ているのがつらくて、とにかく彼らを励ましてきました」。
今シーズンも、3号車を阿部和也エンジニア、4号車を村田卓児エンジニアが担当し、近藤監督の思う最強のエンジニアと最強のドライバーのタッグで臨む。
「山下がタイムを上げてくると、サッシャがそのデータ見せてと言って、今度はサッシャが山下のタイムを上回ってくる。この相乗効果で僕たちは2019年にチャンピオンを獲得しましたが、もう2年くらい休んだので、今年は絶対にチャンピオン取り返しに行きたいです」と、チャンピオン奪還に闘志を燃やしている。
今季の週末2レース制については、チーム、ドライバー、メカニックには今までの2倍の負担がかかるとした上で、「ファンが喜ぶのであれば絶対に2レース制はやるべき」とコメント。
その一方で、「土曜日の1レース目を落としてしまうと、その週末の2レース目で這い上がるのは難しく、2レースあるサーキットでは特に集中して臨まないといけない」と語った。
■垣間見えた『マッチ』としての顔
会見は、豊洲PITでの全国ツアー「MasahikoとYoshio Live Tour 2021-2022」の最終公演初日の開演前に行われ、マシンはそのエントランスホールに展示された。
この後3月5日から鈴鹿サーキットでファン感謝デーと、合同テストが行われるため、マシンは鈴鹿に移動しなくてはならないところを、近藤監督の希望で御殿場から東京の同会場を経由。
コンサート中に搬出し鈴鹿へ持っていくハードスケジュールだが、ファンを喜ばせると同時に、スーパーフォーミュラを知ってもらいたいという近藤監督の思いが感じられた。こういう気遣いはさすがのエンターテイナーだと実感するところ。
ちなみに、珍しく青いジャケットを着て登場したことについて、司会から聞かれた近藤監督。「前日に記者会見何を着て行ったらいいかと洋服屋で悩んでいたら、たまたま青があってちょうどいいな」と思い購入してきたたそうだ。
後半には、ギタリストの野村義男さんが登場。カメラマン席から記者に紛れて登場した野村さんは、「こんな近くで見るのは初めて」と間近で見るマシンを、童心のごとくスマホで写真を撮りまくり!
近藤監督にとって、野村さんは「同級生であり、兄貴であり、時には弟でもあるなくてはならない存在」であるとし、2人でアンベイルされたばかりのマシンをバックに、7月19日から3日連続で、大阪、東京、名古屋で「バースデイ・バッシュ」と題したライブを開催することを発表した。
近藤監督からマッチへと変身した瞬間もあったが、絶好調の全国ツアー同様にスーパーフォーミュラ、そしてスーパーGTもノリノリで進むことを期待したい!!
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