IntelはCES2022にてCore i9-12900Kの中でも高い動作クロックが発揮できるよう選別したCore i9-12900KSオーバークロックを発表しましたが、動作クロックは全コア5.4GHzにまでオーバークロックされたQS品が中国のTaobaoにて出品されているようです。
高クロックでの動作が可能な選別品、Core i9-12900KS
Overclocked Intel Core i9-12900KS has allegedly been tested with Cinebench R23 – VideoCardz.com
IntelはCES2022にてAlder Lake-S CPUとして最上位モデルとなっているCore i9-12900Kに対して更に動作クロックを引き上げるために選別したCPU、Core i9-12900KSを発表しました。
このCore i9-12900KSはAMDのRyzen 9 5950Xの3D V-Cache搭載版を警戒して登場させたモデルとなっており、通常のCore i9-12900Kでは1コアのみの最大ブースト時が5.2 GHz、全コア動作時には4.9 GHzとなっていますが、Core i9-12900KSでは1コアのみの最大ブースト時は5.5 GHz、全コア動作時には5.2 GHzにまで引き上げられています。
そんなCore i9-12900KSは2022年3月末までに登場が予定していますが、発売前のQS品が中国のTaobaoにて出品され、全コア動作で5.4GHzにまで引き上げられた状態の画像が掲載されています。
全コア動作で5.4 GHzにオーバークロック。Core i9-12900Kより8%の伸び
Taobaoに掲載されたCore i9-12900KSは1月頃より各社マザーボードにQS品の提供が開始されているようです。今回、その試作品であるQS品が流出し、Taobaoに渡ってしまったようです。
商品説明のために掲載された写真ではASUS ROG STRIX Z690-A GAMINGマザーボードに搭載された状態で動作クロックは全コア5.4 GHzで動作するように設定されています。
また、Cinebench R23ベンチマークの計測が行われていますが、スコアは29519ptを記録しています。
Intel「Core i9-12900K」検証:シングル・マルチスレッドとも飛躍的に向上したハイブリッドCPU – エルミタージュ秋葉原
Core i9-12900KのレビューではCinebench R23ベンチマークは27283ptが記録されているため、Core i9-12900KSでは約8%ほど高いスコアが記録されています。
Taobao上に掲載されたCPUはまだQS品と言う事で、BIOSなど細かな改良が加えられたり、更にオーバークロックを行えば簡単に3万点を超える事が出来ると見られています。
DDR5は7398MHzにオーバークロック
CPUのオーバークロックの他に、DDR5メモリーのオーバークロックも行われており、掲載された画像ではMSI Unify-X Z690マザーボードを用いて7398MHzにまでオーバークロックが行われています。
なお、Taobaoに掲載されているCore i9-12900KSは29999人民元で販売されており、日本円に表すと54万円となります。この価格はQS品を横流ししているため、高い金額が付けられていると見られていますので実際に登場する際の価格は10万円を少し超える程度で販売されると見られています。
Core i9-12900KSは元々、Ryzen 9 5950Xに3D V-Cacheが搭載される事を見越して登場したモデルとなったのですが、AMDが3D V-CacheはRyzen 7 5800X3Dのみ登場させたため、Intelの戦略上、このCPUの存在意義はあまり無いように思えますのでもしかしたら、発売はされるものの2022年Q1までと言う予定通りに出るかは疑問です。
Alder Lake-SについてはCeleronやCore i3などエントリーモデルでも5.4GHzに迫るようなオーバークロックを見せていたため、選別品となると今回出現した全コア5.4GHzより高い動作クロックも実現できるのでは無いかと考えられます。実際に発売されればオーバークロッカー達が限界まで追い込むのは確実ですので、どのような動作クロックが見られるのか楽しみですね。
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