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スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター、The TechCrunch Exchangeへようこそ。

親愛なるみなさん、こんにちは。今日も暖かく、安全で、幸せな1日をお過ごしだろうか。今回のExchangeは、ちょっと短めだが、楽しいものにしたいと思っている。私の大好きな「ゲーム」と「競争」の話題を取り上げたい。

ゲームの世界についてのメモ

ベンチャーキャピタルの世界では、暗号資産を使ったビデオゲームが「ゲーム」の世界に財務的な活動をもたらしていることが波紋を広げているが、より伝統的なモデルにこだわるゲーム開発者もいる。

そのような企業の1つがFrost Giant(フロスト・ジャイアント)だ。同社は先週2500万ドル(約28億8000万円)のシリーズAを発表し、新たにリアルタイムストラテジー(RTS)ゲームの開発を行っている。このジャンルの長年のファンとして、私はとてつもなく興奮しているし、ビジネスとテクノロジーのジャーナリストとしても、好奇心を持っている。

先日、創業者である2人のTim──、Tim Morten(ティム・モルテン)氏と、Tim Campbell(ティム・キャンベル)氏と電話で話をして、彼らが何を作っているのかについて話を聞いた。タイトルの発表もまだ先なので、詳細はまだほとんどわからない。しかし!このゲームは、「Age of Empires(エイジオブエンパイア)」や「Starcraft」(スタークラフト)といった人気作品で有名になった、RTS(リアルタイムストラテジー)ジャンルに属するゲームなのだ。現在開示されているのは、作戦行動機能やマルチプレイヤー機能が搭載されているということだ。また、eスポーツのプレイヤーたちとも対話を重ねていて、より競技性の高い戦いに最初から対応できるようにする予定だ。

同社によれば、長い寿命を保つように、サービスとしてのゲームとして開発が進んでいるのだという。それは大きな目標だし、それを新規ゲームを核にして行うのは、大きな賭けとなる。良い意味で、これこそがベンチャーキャピタル向けの話だ。未知の世界に踏み出すことがベンチャー(冒険)なのだから。より多くのB2B SaaSを支援することだけがベンチャーキャピタルではない。

今のところ、Frost Giantは設定やゲームの核となる要素については明らかにしていないので、今後の展開に注目したい。

より実際的な話としては、Frost Giantは2020年に創業された後、シードラウンドで470万ドル(約5億4000万円)を調達し、その後さらに500万ドル(約5億8000万円)を追加した。韓国のゲーム開発会社であるKakao Games(カカオゲームズ)が今回のシリーズAを主導したことで、25人の正社員と12人の契約社員で構成されるチームに、ゲームを完成させるための十分な余裕を与えることができた。

そして、良いゲームを作るために時間をかけるといえば、Paradox(パラドクス)についても語りたい。Paradoxは、スウェーデンに拠点を置くゲームスタジオで、いわゆるグランドストラテジーゲーム(政治や経済、外交なども含めた戦略を扱うストラテジーゲーム)のメーカーだ。これらはある意味リアルタイムだが、従来のRTSというジャンルとは異なり、その複雑さとプレイ時間の長さが特徴だ。たとえばBlizzard Entertainmen(ブリザードエンターテインメント)が開発した普通のRTSゲームである「Starcraft 2」では、操作に熟達していれば、15分で誰かをK.O.することができる。これに対してParadoxのタイトル「Crusader Kings 3」(クルセイダーキング3、CK3)をプレイするには、何日もかけてコツコツとプレイする必要がある。私自身はそのことをあまり気にしていない。

いずれにしても、ParadoxはCK3初の大規模な拡張である「Royal Court」(ロイヤルコート)を使って、私たちの目の前で自然な実験をしているのだ。同社はそれをずっと前から発表していたが、ようやく2021年10月に「来年2月に発売します」とファンに伝えた。このニュースはちょっとした驚きだったが、他のいくつかのタイトルの拡張に問題があったこともあり、CK3のプレイヤーたちは、新しいコードが品質のしっかりした状態で出てくるのであれば、予定よりも遅い発売でも問題ないと考えているようだ。

Royal Courtの発売日である2月8日が間近に迫っており、Paradoxは上場企業なので、ひょっとしたらユーザーの興味を失わせてしまうかもしれない危険を冒しても大型アップデートを待たせる、という賭けがどうなるかを知ることができるだろう。個人的には、この拡張版を購入するつもりだが、自分の行動を過剰に一般化したくはない。

CK3に関連するニュースとしては、先週Paradoxは、同タイトルをゲーム機で発売することを発表した。私は実際に、同社と、同社がゲームを携帯環境に対応させるために契約したスタジオが共催したプレスイベントに招待された。なぜ人びとがゲーミングPCを買わないのか、私には理解できないが、ゲームが他のプラットフォームにどのように移植されるのかについては、かなり多くのことを学ぶことができた。PCゲームをキーボード/マウス以外の環境で動作させるのは大変な作業だということがわかった。

誰もがそれぞれと戦う

次の話題だが、「The Information」(ザ・インフォメーション)に掲載されたこの記事をお読みだろうか?一時期、Databricks(データブリックス:もうすぐ上場、価値は莫大)とSnowflake(スノーフレーク:上場済、価値は莫大)はある意味仲が良かった。そしてその頃に、どちらか、たとえばDatabricksにもう1社のことを訪ねたら、おそらく彼らの事業領域は重なっていないという回答が返ってきただろう。

おそらく一時はそうだったのかもしれないが、The Informationが指摘するように、もはやそうではない。

なぜこの話をしたのかって?単に、DatabricksのS-1ドキュメントを再度公開請求すればよいのでは?まあ、そうなのだが、それ以上に注目したいのは、あらゆる規模のスタートアップは、自分たちがさまざまな会社といかに競合していないかを語るのが大好きだということだ。しかし、成長すればするほど、市場の多くの部分で重なり合うようになってしまう。

次に、あるスタートアップが「自分たちはその分野で類似した企業や大手企業と競合していません」と言ったら、タイマーをセットしてみよう。そして待とう。

画像クレジット:Nigel Sussman

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:sako)