<p>深爪にリスクも…爪切りについて専門家に聞いてみた | NHKニュース</p><p>爪が伸びる速さを知っていますか? 健康な成人で手の爪は10日で1ミリ、足は約半分の速さと言われています。 では、どれくらいの頻度で切るのがいいのか。専門家が勧める切り方や形。道具事情や深爪のリスクなどについて取材しました。</p><p>【NHK】爪を切る頻度や自分に合った爪切りなど意外と知っているようで知らない爪の世界。切り方や道具の選び方を専門家に聞きました。</p><p>全体的に短めに整えられた爪。プロのバイオリン奏者で教室で指導にもあたる森田梨理さんです。幼い時から爪を短くするよう教えられてきました。バイオリンは左手の指先で細かく位置を調整しながら弦を押さえるため、爪の長さで演奏に支障が出るといいます。 バイオリン奏者 森田梨理さん 「私の周囲でも、バイオリンをはじめとする弦楽器の奏者で爪が長い人は見たことがありません。多くのバイオリン奏者が子どもの時に師事する先生から『爪を短くしなさい』と言われることが多いと思います。 バイオリン教室の生徒からも爪の切り方について相談されることが多く、深爪にはしなくてもいいですが、『左手の爪は短く整えるように』と指導しています」 同じ演奏者でも爪の手入れの考え方は大きく違ってきます。全体的に長い爪。左右で長さが違う爪。不均等な爪…。すべて異なるギタリストの爪です。児島ちえさんは、福岡市で開いているサロンで、楽器演奏者の爪のケアに特化したコースを設け、きめ細かくニーズに応じています。 児島ちえさん 「同じギター奏者といっても楽器や奏法の違いで希望する爪の長さはさまざまです。0.5ミリ~1ミリの細かい単位で長さを調節したいというプロの方も多いです。演奏家の人にとって爪の長さはとても大事だと感じます。実際にギターを弾いてもらいながら微調整を繰り返すケースが多いです」 また演奏者だけではなく、スポーツ選手にとっても、爪の長短は最大のパフォーマンスを発揮するに欠かせない要素です。一般社団法人「アスリートネイル協会」によると、野球やバスケットボールの選手は、ボールをコントロールして投げるために、爪の長短にこだわりがある人が多く、左右の手だけではなく、指ごとに爪の長さを変えているケースもあるということです。またゴールタッチのわずかな差でタイムが変わる水泳では、大会前に爪をあえて長く伸ばす選手もいます。 コロナ禍で爪切りの需要高まる コロナ禍で清潔にする意識が浸透する中、国内外で爪切りへの需要が高まっています。約400種類の爪切りを作る刃物メーカーによりますと、国内では高価格帯の商品の売り上げが伸びていて、自宅で過ごす時間が増えたのを理由にあげています。 インドでは2020年度の売り上げが前の年度の2倍以上になりました。素手で食事をすることもあるため、爪の間に詰まる汚れを取り除くための部品が付いた商品に人気があるということです。 記者(松本)は子どもの時から深爪なのに手の爪をかんでしまうくせに悩んでいます。心理カウンセラーの椎名あつ子さんによると大人になると習慣となり、治りにくいため、子どもの時に治すのが望ましいとしています。子どもの爪をかむ行為は寂しさやなんらかのストレスに対するサインであることが多いため、怒るのではなくその原因をつきとめ、不安を取り除くことができれば爪をかまなくなると話していました。 奥深い爪切りの世界ですが、“深爪”には気をつけて自分にあった爪切りや切り方を考える機会になれば幸いです。</p>