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まとめてガバッとイッキ乗り!! 気になるトヨタ車まとめて試乗!!

 撮影中のアクシデントで右足踵骨を骨折した本誌編集長イイジマ。(その節はご迷惑、ご心配をおかけいたしました……)

 骨がくっついた後も「クルマの操縦に不安があるウチは広報車に乗らぬ」と自らに課した戒めを解く時がついにやって来た。

 医師のお墨付きも得た今、さっそく戒め期間中に発表された新型車に乗りまくる!!

※本稿は2021年11月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか、撮影/茂呂幸正
初出:『ベストカー』2021年12月26日号

【画像ギャラリー】いや〜取材は骨が折れますねって本当に折ってどうすんの!? 全快祝いに気になるトヨタ車連続試乗!!(27枚)画像ギャラリー

■恥ずかしながら帰ってまいりました!

 忘れもしない2020年11月30日、不肖・イイジマの右足踵骨は、撮影中のうっかりでキレイに割れた。

 割れた骨はその後くっつき、医者から「クルマの運転OK!」と言われても、試乗会への参加やメーカーから借りた広報車の運転は避けていた。「万が一」が怖かったのだ。

 が、先日ついに医者から「あと1回レントゲンを撮っておしまいでーす」と治療終了宣言が出た。ならば乗らねばなるまい、運転控えめ期間中に登場した新車の数々に。

 ってなわけで他メーカーからなかなか新車が出ないなか、バコバコ新車を出してたトヨタのオールラインナップ試乗会に突撃してきた。やったぜ。

■ランドクルーザー(ZX ディーゼル)

全長4985×全幅1980×全高1925mmとボディサイズは大柄。今回の試乗車の本体価格は760万円なり

 2021年8月2日デビュー。長期納車待ちが発生中の人気者。415ps/66.3kgmのガソリン、309ps/71.4kgmのディーゼル、2種のV6ターボエンジンが用意される。

●どんなクルマ?…14年ぶりのフルモデルチェンジで登場。伝統のラダーフレーム構造を継承しながら、GA-Fプラットフォーム採用で軽量化もはたした。

●乗ってみた…選んだのは100系以来となるディーゼル。シートまでの高さもあるから乗り込みは楽とは言えないけど、中に入れば質感高い内装に感動。

 気になる走りはやっぱりパワフル。ドライブモードセレクトで「スポーツ+」も試したけど、たぶん街中じゃ使うことないでしょう。「ノーマル」で充分です。

 そして、デカい。デカいクルマ好きにはたまらんでしょうが、骨折明けの身としては最初、緊張しましたわい。

309ps/71.4kgmを発生する3.3L V6ツインターボのディーゼルエンジン。車内はいたって静か

◎駐車場の前の道が広い人にお薦め度:★★★★★

■カローラクロス(Z ガソリン・FF)

カローラクロス(Z ガソリン・FF)

 2021年9月14日デビュー。カローラシリーズに設定された初のSUVモデル。1.8Lガソリンと同じく1.8Lのハイブリッドを用意。ガソリンはFFのみ。

●どんなクルマ?…ヤリスクロスとRAV4の中間に位置するクロスオーバーSUV。最低地上高は160mmなので、街乗りメインのユーザーにお薦め。

●乗ってみた…巨艦・ランドクルーザーのあとだけに、そのカジュアルな乗り味には、とっても安心できた。エンジンもこちらが期待する加速は見せてくれ、バランスのよさが好印象。

 FFのリアサスはトーションビーム(4WDはダブルウィッシュボーン)ということで「どうかな」と思ったけど、街乗りレベルではまったく不満なし。横浜・元町商店街の石畳もすこぶる快適で、ヤリスクロスより上質な内装といい、けっこう好きなタイプのクルマです。

トーションビーム式を採用したリアサス。大型ゴムブッシュの採用が功を奏したのか、乗り心地はなかなか快適だった

◎気軽なSUVが欲しい人へのお薦め度:★★★★★

■アクア(Z E-Four)

ヤリスに比べると万人ウケしやすい表情に。中身で勝負するクルマにはちょうどいい

 2021年7月19日デビュー。大ヒットを記録したハイブリッド専用車の2代目。プラットフォームはTNGAのGA-Bに刷新、エンジンも変更されている。

●どんなクルマ?…ダイナミックフォースエンジンの「M15A-FXE」搭載。「X」グレード以上には世界初となるバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを採用。

●乗ってみた…正直、先代は乗り味が軽々しく、さほど好きなクルマではなかったけど、刷新されたTNGA思想に基づくGA-Bプラットフォームの恩恵か、乗り味のレベルが大きく向上していてビックリ。

 加速も「ユニットがちゃんとパワーを出してる」感が強くなり、全体に「いいクルマになったな」という印象です。

 ただ、元町商店街の石畳を走った時の乗り心地は、先に乗ったカローラクロスのほうが好印象でしたね(今回の二車、実は価格が近い)。

シフトレバーがフロアからインパネに移されたことで現代的な雰囲気に。パーキングブレーキも足踏み式に変更

◎万能小型車探し中の人へのお薦め度:★★★★★

■C+pod(G)

このテのクルマにありがちなオモチャ感は希薄で好印象。価格は165万〜171万6000円。2022年からは個人ユーザーへの販売も開始される予定

 2020年12月25日デビュー。超小型車規格に合致させた2人乗りEV。リチウムイオンバッテリーを搭載し、1充電あたりの航続可能距離は160km。

●どんなクルマ?…全長2490×全幅1290×全高1550mmのボディに、12.5ps/5.7kgmの出力のモーターをリアに積む。先進安全装備も充実。

●乗ってみた…ブレーキにブースターはなく、ハンドルも重ステのため、極低速時こそ少し力を要するけど、走り出してしまえばブレーキも回生が入って軽い踏力で効くようになるので安心。

 最高速の60km/hまではふたり乗車時でも余裕で出るけど、最高速付近になると細いタイヤと1790mmというホイールベースのせいか、少しクルマがチョロつきだす。何事もほどほどが大事ということなのだろう。

 走りとは関係ないが、つまんでロックを外し、そのまま手動で引き下ろす窓の開閉方法は秀逸だと感動。

オーソドックスにまとめられたコックピット。メーター横にある1DINスペースの、今後の用途が気になる

◎長く移動の喜びを求める人へのお薦め度:★★★★★


【番外編】トヨタの最新EV「bZ4X」もいました!!

2022年販売開始予定のbZ4X。早く乗ってみたい!!

 今回の試乗会会場の一角には、来年に販売が開始される予定の「bZ4X」も展示されていました。

 当然、試乗はできず、内装の撮影も条件が付くという状態でしたが、発売前の新型車を間近で見られたのは嬉しかったです。

 FFで150ps、4WDで160ps(システム出力)を発生するトヨタ&スバル共同開発の新EV、その走りを体験できる日が早く来てほしいですな。

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