東京都の特別区(23区)にも多くのコミュニティバスが走っていると聞けば、首都圏以外の方には意外に思うかもしれない。今回は23区のうち文京区の「Bーぐる」という愛称で親しまれているコミュニティバスの話題だ。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
Bーぐるとは?
東京の中心部でコミュニティバスなんて必要なの? と不思議に思うかもしれないが、現実には都営や民営バスが走らない鉄道空白地帯や高齢者が多い地域、または東京ならではの事情なのだろうが、オフィス街から駅まで若干遠い等の事情で幅広く利用されている。
Bーぐるは文京区を循環するコミュニティバスで、日立自動車が受託して運行を行っている。
現在は3路線が運行中で、おおむね20分ごとに運転されている。運賃は1乗車100円でICカード乗車券対応。また3路線相互間で乗り換えが可能で、指定停留所で乗り換える場合は乗継券や乗換券を乗務員から受け取り(無料)、相互利用ができるようになっている。
区が積極的に運営
文京区ではBーぐるの運営について、利用者や地域団体や沿線の企業等を巻き込んでより良いコミュニティバスになるようにさまざまな協議を行い改善に努めている。
そんな区が設置した協議会とは別に、有志が立ち上げた「Bーぐる友の会」が存在する。住民参加型の団体で、車内で放映される映像を制作したり、リーフレットを兼ねた車内誌「beople」を制作して配布している。
全部パクリじゃん!
その「beople」が面白く、表紙のデザインが国内の有名雑誌の意匠をパクったパロディ調になっている。もちろんパロディに使用する出版社には事前に許諾を得て制作しているのだが。
そして今回ついに、バスマガジンの姉妹誌であるベストカーが狙われ、許諾を求められたようだ。講談社と講談社ビーシーでは慎重な審議? を重ね、許諾をしてこのたび完成したようである。
同誌は車内や文京区内の公共施設で配布されている。バスとしては小型に分類される日野ポンチョの車内の隅々まで、その特徴を網羅した車内詳細ガイドはマニアをもうならせる出来で、冊子の形状を生かした見事なデザインに仕上がっている。
よく研究された「ベストカー」っぽい冊子を文京区内で見かけたら、手に取ってみてはいかがだろうか。
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