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フランス文学者で文芸批評家の芳川泰久さんが刊行した評論『村上春樹とフィクショナルなもの』(幻戯書房)を、副題の「『地下鉄サリン事件』以降のメタファー物語論」にひかれて一気に読んだ。村上さんが1995年1月の阪神大震災、3月にオウム真理教が引き起こした地下鉄サリン事件に衝撃を受けたことは…