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スポーツコンテンツのストリーミング配信サービスを手掛けるDAZN Japanは25日、メディア向けの説明会「DAZNメディアラウンドテーブル2022」を開催。ローンチから5年間の配信コンテンツ数や総ストリーミング時間、ユーザー1人あたりの平均視聴時間などを発表した。

ネット話題の値上げ、正式発表後、公式サイトでも告知(1/25夕)

ネットで話題の値上げ理由は?

発表によると、配信コンテンツ数は2016年比で約8倍、総ストリーミング時間は2016年比で270倍に伸びた。ユーザー1人あたりの平均視聴時間は年間98時間に達した。これは、2016年のローンチ時の約4.7倍だという。

また、あわせて数日前からネットを賑わせていた料金の改定が正式に発表された。DAZNの月額利用料金は現在、1,925円だが、2月22日から3,000円に改定される。「年間プラン(一括払い)」は1万9,250円から2万7,000円に値上げされる。また、新たに用意された「年間プラン(月々払い)」の料金は3万1,200円(月額2,600円の12カ月払い)と発表された。「年間プラン(月々払い)」は、月間プランよりも割安になるが、途中解約はできない。料金改定に伴って、1カ月間の無料トライアルも廃止となる。

料金改定について昨年9月にDAZN Japanのエグゼクティブバイスプレジデントに就任した山田学氏は次のようにコメントし、理解を求めた。

立ち上げから5年を投資期間の期間と位置付け、積極的な投資を行ってきました。一方で、これからさらなる成長を目指していくという観点で考えた時に、今回のこのタイミングでの値上げが必要だと判断に至りました。さまざまな要因を総合的に考えた結果、3,000円が適正価格だと判断しました

ネトフリやアマプラは米国の方が高いのに…

ただ、DAZN Japanでは財務状況や加入者数が非公表のため、山田氏の説明を聞いただけではなぜ3,000円なのかがよく分からないのも事実。アメリカのDAZNの月額利用料金は19.99ドル(約2,200円)。料金改定によって、日本の方が800円ほど高くなる。

ネットフリックスにしろ、アマゾンプライムにしろ、世界的なプラットフォームの多くはデフレ下の日本よりアメリカの料金の方が高い。ネットフリックスのアメリカでの月額利用料金はベーシックプランで9.99ドル(約1,100円)、日本は990円だ。アマゾンプライムの年間利用料金はアメリカが119ドル(約1万3,500円)で、日本が4,900円だ。アメリカより日本の料金が高いプラットフォームはDAZNくらいのものだ。日本の料金がなぜアメリカよりも高くなるのかの説明をDAZN Japanに求めたが、回答はなかった(25日18時時点)。

ドコモ向けは料金据え置き(撮影2017年 写真Shidu Murai/アフロ)

なお、今回の値上げは「DAZN for docomo」には適用されず、引き続き、従来の料金でコンテンツを視聴できる。同サービスのユーザーと思われるツイッターアカウントの多くからは「良かった」などの声が寄せられた一方で、「不公平だ」などの声も多数確認できた。なぜ、「DAZN for docomo」だけ料金が据え置きなのかの説明もDAZN Japanからはなかった

サッカー日本代表のワールドカップアジア最終予選のアウェイ戦を独占中継するDAZN。もはや、スポーツ配信のインフラと言っても過言ではないほどの存在だ。「日本市場は非常に重要」(山田エグゼクティブバイスプレジデント)というのであれば、ユーザーが納得できるような説明をする努力をしても良いのではないだろうか。