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 後藤茂之厚生労働大臣は22日の閣議後会見で、新型コロナウイルス感染症治療薬「ソトロビマブ」について、「8万人分を今週中に前倒しで納入する」ことを明らかにした。4万人分はすでに21日から地域医療機関に配送を始めており、残り4万人分についても24日には配送の準備が整う見通しだ。

 ソトロビマブは、英グラクソ・スミスクライン(GSK)が販売する中和抗体薬。2月上旬までに9万人分が医療機関に納品されており、これまでに7万2000人分以上が投与された。次回は3月上旬に8万人分を納入予定だったが、今回大幅に前倒しし、2月中には配送できる見込みとなった。

 また、10日に承認された米ファイザーの新型コロナ経口薬「ニルマトレルビル/リトナビル」については、すでに納入ずみの4万人分に加え、「2月末までに追加で8万5000人分が納入予定」。添付文書の修正などを行い、28日以降に全国医療機関で処方できるようになるとした。

 米MSDの同「モルヌピラビル」については、「これまで1万8000人に投与しており、治療の柱だ」と語った。納品ずみの35万人分に加え、「2月末までに14万人分が納入される見通し」とした。

 後藤厚労大臣は、「医療現場の需要に応えて最大限、対応できた。治療選択肢が広がっている」と強調。「特性に応じて適切に使用してほしい」としたうえで、「レムデシビル」など他の薬剤活用の検討も「引き続きお願いしたい」と呼びかけた。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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