虚飾と矛盾にまみれた人間世界をえぐるように描いてきた吉村萬壱さん(60)。作家デビュー20年の昨年刊行された「哲学の蠅(はえ)」(創元社)は一筋縄ではいかないエッセー集だ。少年期より哲学や文学に傾倒し、「その周りを飛んで摘(つ)まみ食いする蠅」を自称する著者が、母親との関係や「書くこ…
虚飾と矛盾にまみれた人間世界をえぐるように描いてきた吉村萬壱さん(60)。作家デビュー20年の昨年刊行された「哲学の蠅(はえ)」(創元社)は一筋縄ではいかないエッセー集だ。少年期より哲学や文学に傾倒し、「その周りを飛んで摘(つ)まみ食いする蠅」を自称する著者が、母親との関係や「書くこ…