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<p>『エルデンリング』先行レビュー:疑いようもない傑作。オープンなフィールドの採用が、『ソウル』シリーズにもたらした革新的な変化とは</p><p>『エルデンリング』先行レビュー:疑いようもない傑作。 オープンなフィールドの採用が、『ソウル』シリーズにもたらした革新的な変化とは 「難度の高さが、マップを積極的に探索する動機に繋がる」という非常によくできたシステムに感心するほかない</p><p>「難度の高さが、マップを積極的に探索する動機に繋がる」という非常によくできたシステムに感心するほかない</p><p>についてだ。霊体は使用可能な場所であればいつでも呼び出すことができ、集団の敵との戦闘やボス戦などをプレイヤーと共に戦ってくれる。孤独な闘いが嫌いな人にとっては、これほど心強い味方もいないだろう。 特にボス戦においては、ターゲットを拾ってくれたり、ボスを必死に攻撃してくれたりと、攻略における重要な役割を担ってくれる。霊体には幾つか種類があり、 ボス戦手前で呼び出せる協力者と合わせれば、3マンセルでボスに挑むことも可能 もちろん、「そんなの要らないよ」という生粋の戦闘狂の方々は、霊体を召喚せずに戦ってもいい。霊体を呼び出さないことは一種の縛りプレイにもなるので、その点でも戦闘の多様性に繋がるだろう。 霊体はどんな強敵にも果敢に立ち向かう。 「戦灰」も、戦闘の多様性を広げるのに一役買っている。戦灰を武器に使用すれば武器の戦技を他のものに切り替えることができる。付け替えられる武器には制約があるものの、使える戦技が武器に固定されないので、自身の武器を自由にカスタマイズすることが可能だ。 さまざまな戦技を装備可能。 その他にもさまざまな要素が戦闘の多様性を広げるのに貢献している。アイテム作成を使えばいつでも投擲武器や火炎壺、自身を強化するアイテムを即座に作れるので、近づきたくない敵に遠くから攻撃する戦術も取りやすくなったし、そもそも敵と戦いたくないのなら、ステルス行動で敵との戦闘をスルーすることも出来る。 これら多くの要素に支えられ、 ローリングでの回避技術が攻略の大きな部分を担っていたこれまでの作品とは違い、プレイヤーによる柔軟な攻略が生まれる余地を存分に秘めていると感じた。「ローリングで回避してケツを掘る」というこれまでのマルチプレイでのセオリーも、プレイヤー達によってどう変化するのかが楽しみだ。 これまでの『ソウル』シリーズを見直す 本作がこれまでの『ソウル』シリーズのシステムを多くの点で採用していることは前述した通りだ。しかしながら、本作は『ソウル』シリーズの延長線上にある作品ではなく、むしろ これまでの「フロム作品」のイメージを積極的に構築しなおそうという気概 たとえば本作からのオープンなフィールドの要素は、これまでの『ソウル』シリーズでのゲーム体験をかなり変えるものになった。強い敵に何度も挑み、死ぬことを繰り返して攻略していくという部分は変えずとも、そこで「一旦引き返す」という選択肢が用意されたことによって、 プレイヤーにある種の無力感を感じさせることなく、かつもともとの難易度は下げないまま、楽しいプレイ体験を提供することに成功している。 また、霊体や戦灰、霊馬の存在は、戦闘のアプローチを大幅に増やすと同時に、純粋にアクションを上達させる以外にも攻略法があることをプレイヤーに教えてくれる。私のフロム作品へのイメージ、すなわち 「ローリングでの回避が最も重要」というイメージは『エルデンリング』を遊んでいく中ですっかりなくなった。 また、ダークファンタジーの世界観についても、広いフィールドの探索要素とストーリーテリングの手法がぴったりと噛み合い、これまで以上にプレイヤーが積極的に世界観を探索していくことを後押ししている。これによって、より世界観を理解したいというモチベーションにも繋がり、能動的にストーリーを理解したいと思うプレイヤーも増えるだろう。 高難度のゲームを多くの人に遊びやすくするためにはどうすればいいだろうか?</p>