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Virgin Hyperloop(ヴァージン・ハイパーループ、VH)は、乗客が利用できるシステムにすることを断念し、従業員111人のレイオフを発表した。Financial Timesの報道によると、同社は貨物輸送だけに注力する予定で、全従業員の約半数を削減したという。サプライチェーンの問題やコロナ禍が原因となり、ビジネスモデルの転換が行われていると同社の広報担当者がFTに確認した。

同社は創業以来、乗客と貨物の両方を運ぶための真空チューブシステムを開発してきた。VHが最初に打ち出したコンセプトの1つ「inland port(インランドポート)」は、貨物船がカプセルにコンテナを載せて内陸部に輸送し、カーゴを処理するというものだった。そうすれば、メインの物流ハブを海沿いに置く必要はなく、顧客により近いトランジットハブの中心に置くことができる。

そのアイデアは、政府系持株会社ドバイ・ワールド傘下の港湾管理・物流大手であるDP World(DPワールド)による、この技術への投資を促した。現在、DP WorldはVirgin Hyperloop株式の過半数を保有しており、2018年には、貨物の移動に特化したサブブランドとして「Cargospeed(カーゴスピード)」を立ち上げた。しかしVHは、実際にポッドで旅をした2人のうちの1人である前代表のJosh Giegel(ジョシュ・ギーゲル)氏が同社を辞めて以来、ここ数カ月、何かと混乱している。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Daniel Cooper(ダニエル・クーパー)氏は、Engadgetのシニアエディター。

画像クレジット:Cargospeed

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(文:Daniel Cooper、翻訳:Den Nakano)