2月15日公開の記事「クラウン ランクルプラド LF… 今年と来年姿を表すトヨタ・レクサスのSUVたち4選」では、これから登場が目されるトヨタ・レクサスのSUV4台を詳報した。
だが他のメーカーだって負けてはいられない。マツダ・ダイハツ・三菱・日産・スズキが準備を進めるピカピカのニューモデル7台をスクープ!
●クラウン ランクルプラド LF… 今年と来年姿を表すトヨタ・レクサスのSUVたち4選
※本稿は2021年1月のものです
文・予想CG/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年2月10日号
■マツダ CX-60(2023年春)&CX-80(2023年秋)
●直6、3L。FRプラットフォームのプレミアム感漂うミドル&ラージSUV2連弾!
2021年10月7日、マツダは「2022年以降のクロスオーバーSUV商品群の拡充計画」を明らかにし、これがクルマ好き、SUV好きにとってかなり興味深い中身だった。
そのなかでD~Eセグメントの大型車は「Largeアーキテクチャ」=「ラージ商品群」とし、エンジンをフロントに縦置きし後輪を駆動する、FRプラットフォームを新開発。
このラージ商品群のなかで拡充計画のキモになるのがCX-60。事実上CX-5の後継モデルで、2列シートで主に日本、欧州市場向けのSUVだ。
ご覧の予想CGのようにスタイリッシュなSUVだが、大注目なのはパワートレーンで、特に開発中の直6、3Lエンジン。ガソリン仕様は圧縮着火システムのSKYACTIV-Xで、スーパーチャージャーが組み合わされるとともに、48Vマイルドハイブリッドを採用。
また、この直6エンジンはディーゼルターボ仕様もあり、これにも48Vマイルドハイブリッドが組み合わされる。
さらに、直4、2.5Lエンジン+モーターのストロングハイブリッドのPHEVもある! 全3タイプのパワートレーン・ラインナップが大きな魅力となるのがCX-60だ。
2023年春に登場する、そのCX-60に続き、同じ年の秋に登場予定なのがCX-80だ。
ラージ商品群の頂点に位置するSUVで、CX-8の後継となり3列シート。CX-60同様、主に日本、欧州市場で販売されるモデルだ。
パワートレーンはCX-60と共通となるが、ロングホイールベースの伸びやかでスタイリッシュなデザインは風格すら感じさせる。
新たな風を吹き込んでくれるこの2モデルには期待大だが、マツダ現行SUVで売れ筋のCX-5は当面現行型のまま改良を加えながら販売されるという。これも楽しみだ。
マツダSUVの充実度、ますます加速する2023年となる。
■ダイハツ 新軽SUV(2023年夏)
●ジムニー独り勝ちに待ったをかける!? クロカン軽開発中!
スズキにあってダイハツにないもの。それはジムニーの存在だ。現在、ダイハツには対抗できるクルマがない。とはいえ、ただ手をこまねいているだけではないのは当然のこと。ジムニーに対抗できる軽SUVの開発は進んでいる。
SUVというよりクロカンと呼ぶのがふさわしい雰囲気はジムニーと同じ。ただ、ジムニーがFRベースなのに対し、ダイハツはDNGAプラットフォームのFFベース4WDとなる。その分、オンロードでの走行性能を高めて差別化を図るということだろう。
なお、4WDシステムは登録車のロッキーに搭載されている新開発のダイナミックコントロール4WDが軽自動車で初めて採用されるという情報もある。
この手のクルマは悪路走破性の高さが重要なのは確かだが、イメージ商品の側面もある。それだけに大切なのはファンにアピールできるデザイン。
このあたりの情報はまだないが、ジムニー同様、硬派で堅牢な印象を与えるスクエアなボディとなりそうだ。
■三菱 アウトランダー PHEVラリーアート(2023年秋)
●ラリーアートブランド復活!! 日本第1弾はアウトランダー!!!
日本カー・オブ・ザ・イヤーのテクノロジー賞を受賞するなど好評の三菱 新型アウトランダーPHEVに、来年、待望のラリーアート仕様が計画されている。
昨年11月にブランド復活第一弾として、タイにトライトンとパジェロスポーツのラリーアート仕様を投入。日本でも期待されていたが、最もふさわしいクルマが選ばれたということだ。
新型アウトランダーPHEVは、三菱自慢の4WDシステム「S-AWC」の進化版によって異次元のコーナリングを実現しているクルマ。電動SUVとしての燃費性能、実用性の高さは言うまでもないが、スポーツカー顔負けの走りの性能を持っていることも大きな特徴のひとつなのだ。
つまり、ラリーアート仕様として、そこにさらに磨きをかけたらとんでもなく楽しいクルマになるということ。もちろん、内外装も特別な仕立てとしてくることだろう。楽しみに待ちたい!
■日産 IMQ(2023年夏)&Xモーション(2023年秋)
●1.5L可変圧縮比ターボのe-POWER搭載車とアリアの上位ピュアEV、登場!
電動化を積極的に推し進める日産。ピュアEVではクロスオーバータイプのアリアを投入するなど、車種ラインナップの拡充を図っている。
一方で、エンジンを発電用に使い、その電気でモーターを駆動して走行するシリーズハイブリッド、e-POWERのラインナップを増やすことにも、キックスやノートシリーズを立て続けに投入したことからわかるようにかなり積極的だ。
e-POWERはピュアEVとは異なり、搭載するバッテリー容量が小さいので重量増は抑えられるし、何より充電インフラに依存する必要がない。一般内燃機関車と同じように、ガソリンスタンドで給油し、長距離走行が可能なので、ユーザーの安心感につながる。
そんなe-POWER搭載モデルとして現在開発されているのが、クロスオーバーSUVのIMQだ。アリアと同様に前後2モーターを搭載し、トータル出力は340ps/71.4kgmを発揮する。このモーターを駆動するのは、新型エクストレイルにも搭載される1.5L直3VCターボだ。
ボディサイズは全長4560×全幅1880×全高1600mm程度のミッドサイズSUV。エクストレイル、欧州でのキャシュカイに対し、さらにクーペスタイルのスタイリッシュでスポーティなイメージをアピールする。
投入は、温室効果ガス削減目標を掲げる欧州からとなる見込みで、キックスなどと同じように少し遅れて日本にも投入されることになる。
そしてもう一台が、アリアで新開発されたEV専用プラットフォームを採用したピュアEVモデルで、3列シートを採用したラージSUV、XモーションEVだ。
EV専用プラットフォームは幅広いサイズの車種に使用できるように設計がされており、アリアはCセグメントだが、このXモーションEVはホイールベースを延長してDセグメントとなる。
先日トヨタが、バッテリーEV戦略の発表会でbZラージSUVを公開したが、そのライバルという位置づけだ。
アリアはCセグメントでありながら、Dセグメント相当の室内空間の広さを実現しているが、XモーションEVもこの特長を生かし、3列目シートをエマージェンシー用ではなく、普段使いから長距離ドライブまでこなせるものにする。
こちらは新型エクストレイルと同じように、中国や北米といった主力市場に先に投入し、2035年に向けて電動車ラインナップの拡充を図る必要のある日本にも導入する見込みだ。
■スズキ ジムニーシエラ5ドア(2024年頃?)
●5ドアの追加でジムニーと差別化、シエラの魅力は倍増!!?
2018年7月のデビューから3年半が経過しながらも、販売絶好調で長い納車待ちとなっているジムニー/ジムニーシエラ。
ユーザーも大満足している一方、利便性の高い5ドアモデルを切望する声は根強く存在する。
そしてついに待望の5ドアモデルがデビューする。
ただし、5ドア化するにはロングボディが必須。ジムニーは軽規格いっぱいの全長3395mmで、ロングボディを採用すると軽枠をオーバーしてしまうため、5ドアは1.5Lエンジンを搭載するジムニーシエラのみに設定される。
全長3850×全幅1645×全高1730mmと全長が3ドアより300mm長くなる。
ホイールベースも300mm延長され、ほぼすべて室内スペースの拡大に充てられるため、快適性は格段に向上。
価格は190万~220万円と予想。軽のジムニーと基本同じ室内寸法から脱却し、シエラの魅力倍増だ!
【画像ギャラリー】さらに深堀り! マツダ 三菱 スズキ ダイハツ 日産の新型SUVたちをギャラリーで見る(12枚)画像ギャラリー投稿 CX-60 CX-80登場 ダイハツ新SUV… トヨタを追え! 2023年以降登場のSUV 7選 は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。