もっと詳しく

2021年に「イカゲーム」のような世界的なヒット作を生み出したにもかかわらず、Netflix(ネットフリックス)の第4四半期の収益は、競合他社に対するリードを維持に苦労していることを示している。今四半期の新規加入者数(830万人)は同社の予測(850万人)を下回った。また、2022年第1四半期の加入者数は、2021年の400万人からわずか250万人に減少すると予測しされている(同社によれば、今四半期は「後半になって盛り上がるコンテンツが増えたからだ」からだという)。全体的に見て、2022年は加入者数の増加率が減少傾向にあるが、2015年以降で最も低い増加率となり、パンデミックで急成長した2020年の数字からは約半減している。

画像クレジット:Netflix

同社は株主への書面に「消費者はエンターテインメントに使う時間にいつでも多くの選択肢を持っていました。世界のエンターテインメント企業が独自のストリーミングサービスを開発しているために、ここ24カ月の競争は激化の一途をたどっています」と書き「この競争が(同社の)芳しくない成長に影響を与えているかもしれない」ことを認めた。

Netflixの総加入者数は約2億2200万人だが、(HuluやESPNも所有している)ディズニーのような大規模なコングロマリットは、より積極的なペースで拡大を続けている。ディズニーは2021年末に、Hulu、Disney+(ディズニープラス)、ESPN+の合計加入者数が1億7900万人となり、2023年度までにはDisney+が利用できる国の数を倍増させる予定だ。ディズニーはまた、消費者直販のストリーミングを国際的に展開するために、 International Content and Operations (インターナショナル・コンテンツ&オペレーション)グループの設立を発表した。HBO Max(HBOマックス)も伸びている。同社によると、2020年5月のサービス開始以来、2021年12月が最も視聴された月だったという。

関連記事:ディズニーが動画配信事業を再編、国際的戦略のハブとなる新グループを設立

Netflixは先週、米国とカナダでの利用料金を引き上げることを発表したが、一方で巨大なエンターテインメント市場で6年間にわたり低迷していたインドでは、利用者を増やすために、利用料金を引き下げた。Netflixは、もう1つの新しい収益源であるゲームにも挑戦している。同社は最近、ゲームスタジオNight School(ナイト・スクール)を買収し、大ヒット番組である「Stranger Things(ストレンジャー・シングス 未知の世界)」のような自社IPをベースにしたゲームを開発している。今週の最大のテック記事が物語るものは、ゲームは非常に儲かるということだ。予想どおり、Netflixは2022年にゲームのポートフォリオを拡大すると言っている。

関連記事:マイクロソフト、7.8兆円でゲーム大手Activision Blizzardを買収へ

Netflixが会員を拡大するためのもう1つの新しい戦略は、コンテンツマーケティングだ。同社は2021年12月にTudum(トゥダム)という名のウェブサイトを立ち上げ、Netflixオリジナル作品に関する独占コンテンツを共有するために、Allure(アルーア)、Vanity Fair(バニティ・フェア)、Bitch Media(ビッチ・メディア)などのエンターテインメントジャーナリストや編集者を採用している。

画像クレジット:Chesnot/Getty Images

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:sako)