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『ミトンとふびん』(吉本ばなな 著)新潮社 死がとても近く、愛がとても深い。そういう物語が詰まった一冊だ。とはいえ、死の喪失を愛で埋める……という単純なことではない。死が、どこまでも抽象的で手ざわりがないぶん、ひらたく言えば実感できないぶん、人は具体的で手ざわりがあって実感できるも…