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世之介は一歩の部屋の前で立ち止まった。少しだけドアが開いており、ギターを抱えた一歩がベッドに腰掛け、その前に腕組みした咲子が立っている。 しばらく眺めていると、一歩がポロリポロリとギターを弾きだす。 世之介にはそれがなんという曲かは分からないが、なんとなくクラシックっぽい。 「へー…