今回は「ミシン目(スリット)」についてです。
初めに
業界には特有の専門用語があります。
私は一応電気系の仕事をしているので、そちらの基礎知識を本ブログにそれなりにまとめています。
なのですが、用語の意味だけ早く知りたい場合はどこに記述されているか探す必要が出て苦労しそうなので、こうして別途用語をまとめておくことにしました。
少しでも疑問に思った単語は調べてまとめていこうと思いますので、興味があったら他の単語の記事も眺めてみてください。
最低でもちょっと賢くなった気分にはなれるはずですよ?
ちなみに、本記事はタイトル通り”ふんわりとイメージする”、つまり入門向きの内容となっています。
難しい言い回しがあるなら例を挙げるなりして噛み砕いて記載します。
そこまでしないと自分で理解したと言えませんし。
また、形式ばった書き方だと拒否反応が起きる方もいそうなので、言葉遣いもゆるゆるにしています。
詳細なガチガチとした解説をお求めの人は他のサイトを見よう!
『せっかくだから俺はこの緑のブログを選ぶぜ!』という方はこのまま読み進めてくださいな。
ミシン目(スリット)とは?
ミシン目とは、捨て基板(プリント基板の不要部分)を切り離す為に設けられた幅2mm程度の細長い切り抜き穴のことです。
端的に言えば隙間なので、スリットと呼んでいることが多いです。
パターン間の絶縁距離確保の為に使用することもあります。
プリント基板…樹脂でできた絶縁性の板の上に銅箔を配置して回路を形成(プリント)していて、この銅箔に抵抗・コンデンサ・トランジスタ・CPU・フォトカプラなどの様々な部品をはんだ付けできるようにした基板。
例えば、円形のプリント基板を製作依頼したとします。
ですが、プリント基板を最初から円形にすることは不可能で、どんな形状にするにせよ長方形(正方形を含む)から切り抜いて使用することになります。
つまり、プリント基板としては不要な部分(捨て基板)が出てくるわけです。
そんな時にミシン目が活躍します。
円形にする上で邪魔になる捨て基板の部分をミシン目で隔てることにより、部分的に繋がっている箇所を素手でへし折るだけで円形のプリント基板を得られるようになります。
ただ、その部分的に繋がっている箇所がバリとして残ることには注意が必要です。
ちなみに、バリが出る箇所を使用するプリント基板側にめり込ませることにより、バリが干渉しないように対策していることが多いです。
捨て基板を切り離す為の試みとしては、他にVカットがあります。
Vカットはミシン目のように曲線にはできず、端面から端面までの直線にしか入れることはできません。
また、コストもVカットの方がかかります。
その代わりに、捨て基板切り離し時にバリが出ない綺麗な面を得ることができます。
用語としての簡単な説明は以上です。
関連した記事がありますので、興味があれば以下も併せてご覧ください。
まとめ
ミシン目とは、捨て基板を切り離す為に設けられた幅2mm程度の細長い切り抜き穴のことです。
以上、「ミシン目(スリット)」についてでした。