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『化け者心中』で「小説野性時代新人賞」を受賞した蝉谷めぐ実が矢つぎ早に「日本歴史時代作家協会賞新人賞」「中山義秀文学賞」と三冠を得た時、私は作者にとって重荷にならないかと余計な心配をしたものだが、それはまったくの杞憂(きゆう)であった。その事は何よりも第2作である本書が証明してい…