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Microsoftが発売するラップトップ、Surface Laptopですがその最新モデルのSurface Laptop 5のスペックが出現しました。CPUにはIntelのAlder Lake-PまたはAMDのRyzen 6000シリーズCPUを搭載するようですが、スペックに記載されているバッテリー持続時間が興味深い事になっています。

プロセッサが最新化されるSurface Laptop 5

Windows Prime

MicrosoftではタブレットからラップトップまでSurfaceシリーズとして展開をしていますが、この中で幅広い仕様環境での使用を想定するSurface Laptopについて2021年4月以来の最新化が行われる見込みで、Windowsprimeにて2022年に発売が予定されているSurface Laptop 5のスペック情報が出現しました。

主な変更点としてはCPUの新世代化と液晶パネルの120Hz化が見込まれていますが、バッテリーの持続時間を見ると興味深い事にAMDのRyzen 6000シリーズCPUの方が勝っているようです。

CPUはAlder Lake-PとRyzen 6000シリーズを採用。

Surface Laptop 5ではCPUがIntelとAMD製の両方から選べるようになっているモデルとなっています。

13.5inchモデルではIntel CPUとしてはCore i5-1240PまたはCore i7-1280P、AMD製CPUではRyzen 5 6680Uのみが選択可能で、15inchモデルではIntel CPUを選ぶとCore i7-1280P、AMD CPUを選ぶとRyzen 7 6980Uが搭載されるという組み合わせになっています。

Intel製CPUはAlder Lake-Pが搭載されており、その中でもCore i5-1240PはP-Coreを4コア、E-Coreを8コアの合計12コア、16スレッドを有するモデルでL3キャッシュ容量が12MB、動作クロックがベースは1.7 GHz、ブーストは4.4 GHzとなっています。GPUにはIris Xeを80基搭載しています。

Core i7-1280PはAlder Lake-Pの中で最上位モデルに位置しておりP-Coreを6コア、E-Coreを8コアの合計14コア、20スレッドとなっています。L3キャッシュ容量は24MBで動作クロックはベースは1.8GHz、ブーストは4.8 GHzに設定されています。GPUにはIris Xeを96基搭載しています。

一方、AMD製CPUではRyzen 6000シリーズ(Rembrandt)が搭載されており、13inchモデルに搭載されているRyzen 6680UはSurface用にカスタマイズされたモデルとなっていますが、ベースはRyzen 6600Uと見られており6コア12スレッドでL3キャッシュ容量は16MBで動作クロックはベースは2.9GHz、ブーストは4.5 GHzに設定されています。GPUにはRDNA2のCompute Unitを6基搭載しています。

15inchモデルに搭載されるRyzen 7 6980UもカスタムモデルでRyzen 7 6800Uがベースと見られています。Ryzen 7 6800Uでは8コア16スレッドでL3キャッシュ容量は16MBで動作クロックはベースは2.7GHz、ブーストは4.7 GHzに設定されています。GPUにはRDNA2のCompute Unitを8基搭載しています。

CPU 搭載モデル ファミリー コア数/スレッド数 ベースクロック ブーストクロック L3キャッシュ 内蔵GPU TDP
AMD Ryzen 7 6980U (6800U) 15inchモデル Rembrandt U 8C / 16T 2.7 GHz 4.7 GHz 16 MB 8 CU RDNA 2 15-28W
AMD Ryzen 5 6680U (6600U) 13.5inchモデル Rembrandt U 8C / 16T 2.9 GHz 4.5 GHz 16 MB 6 CU RDNA 2 15-28W
Intel Core i5-1240P 13.5inchモデル Alder Lake-P P:4C E:8C/ 16T 1.8 GHz 4.4 GHz 12 MB Iris Xe 80 EU 15-28W
Intel Core i7-1280P 13.5inchモデル
15inchモデル
Alder Lake-P P:6C E:8C/ 20T 1.7 GHz 4.8 GHz 24 MB Iris Xe 96 EU 15-28W

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バッテリーの持ちはAMD Ryzen 6000シリーズに軍配。ハイブリッドアーキテクチャーのAlder Lake-Pより2時間長く。

Intelでは性能重視のP-Coreと効率重視のE-Coreを搭載するハイブリッドアーキテクチャーがAlder Lake世代のCPUから採用されています。このCPUではアイドル時や低負荷作業時は効率重視のE-Coreだけを稼働させることで電力消費量を抑え、バッテリー持続時間を延ばすという物ですが、Surface Laptop 5のバッテリー持続時間を見る限り、その目論見は外れているようです。

15inchモデルではIntel Core i7-1280PならびにAMD Ryzen 7 6980Uが搭載されますが、Intel CPUでは17.5時間のバッテリー持続時間の一方でAMD CPUでは19.5時間と2時間の差が開いています。

13.5inchモデルでも同様でIntel Core i5-1240PとAMD Ryzen 5 6680Uでバッテリー持続時間が計測されていますが、Intel CPUでは19時間と記載される一方でAMD CPUでは21時間のバッテリー持続時間があると記載されています。

Microsoftによると、Surface Laptop 4での計測条件はアクティブな使用とスタンバイを組み合わせたものとなっており、画面の明るさは固定、WiFiをオンの状態でネットブラウジング、Word、Excel、PowerPointなどの使用とアプリを開いたまま放置などで構成されているようです。

恐らくSurface Laptop 5でもSurface Laptop 4の時の計測方法から大きな変更は加えられていないはずですが、テスト環境を見る限りAlder Lake-Pにとって不利に働きそうな要素は無く、むしろRyzen 6000の方が不利になりそうな雰囲気がありますがバッテリー持続時間はRyzen 6000シリーズの方に軍配という事でこの点は詳細含めてレビューなどを待ちたいところです。

 Ryzen 6000シリーズはLPDDR5に対応のはずだが・・・LPDDR4X搭載

Ryzen 6000シリーズの発表時にはメモリーに関してはLPDDR5およびDDR5にのみ対応しているという記載になっています。これは、性能が大幅に向上したRDNA2搭載GPUがメインメモリーをVRAM代わりに利用するため高速なDDR5でないと性能を発揮できないからでは無いかと見られています。

しかし、Surface Laptop 5ではLPDDR4xと呼ばれるDDR4系メモリーが搭載されると記載がされていますがこれは誤記かコストダウンと入手性からカスタマイズされたため搭載が可能になっているのか2択と見られています。

もし後者である場合通常のLPDDR5を搭載するラップトップに対してグラフィック性能にどれだけ影響があるのか気になる所です。

 

Surface Laptop 5はSurfaceシリーズの中では比較的早い段階で最新CPUを搭載しており、Surface Laptop 4の時点ではTiger Lake世代のIntel CPUが搭載されていました。しかし、AMD製CPUは2021年発売でしたが、Renoir世代のRyzen 4000シリーズが搭載されており、AMD製CPUは若干見劣りする状況でした。しかし、Surface Laptop 5ではIntel CPUはAlder Lake-Pを採用する事はもちろんの事、AMD製CPUも最新鋭のRembrandtであるRyzen 6000シリーズが搭載されており、グラフィック性能にも期待がかかるモデルに仕上がっています。

このSurface Laptop 5で非常に興味深い点がバッテリーの持続時間です。Intelはモバイル向けCPUのバッテリー持続時間を向上させるためにハイブリッドアーキテクチャーをAlder Lakeから取り入れています。しかし、蓋を開けてみると普通のCPUであるRyzen 6000シリーズの方がバッテリー持続時間が長いという少々残念な結果になっています。まだ公式発表ではないので誤記の可能性やアップデートなどで変更される可能性もありますが、少なくともこれが正しいとすればAlder LakeのE-Coreの存在意義とは?となりそうな展開ですね・・・

投稿 AMD Ryzen 6000の方がIntel Alder Lake-Pより省電力に。Surface Laptop 5のスペックで判明ギャズログ | Gaz:Log に最初に表示されました。