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Dmitry Nogaev /iStock

ロシア軍が侵攻する可能性をちらつかせているウクライナで、国防省や2つの銀行のウェブサイトが16日未明(現地時間15日夜)、繋がらない状態になり、日本でも未明に起きていたネット民を震撼させた。

ウクライナ国防省は公式ツイッターで、サイトやサーバーに大量のデータを送りつける「DDoS攻撃が行われた可能性がある。1秒あたりに過剰な数のリクエストが記録された」と公表した。

ロシアのタス通信は、国防省のほか、ウクライナのプリバット銀行(PrivatBank)と国立貯蓄銀行(OshadBank)の公式サイトも攻撃を受けたと報じた。日本時間の16日午前3時過ぎ、サキシル編集部でも両銀行へのアクセスを試みたが、つながらない状態だ。ウクライナのサイバーセキュリティセンターは、Facebookで、いずれのサイトもDDoS攻撃を受けたことを明らかにした。

ロイター通信によると、ロシア国防省は、ウクライナとの国境近くでの軍事演習を終えた部隊が帰還し始めたと明らかにしていた。

しかし、BBCのロシア担当記者がニュースサイトへの解説で「ロシアの軍の撤退が本物かどうか、現在合同軍事演習を行っているベラルーシで今後数日間に何が起こるかを注視する必要がある」と指摘しているように、ウクライナ情勢は緊張が解けたとは言えない状態だった。

サイバー攻撃が本格的な軍事作戦の前触れなのか、それとも陽動作戦の一環なのか、ロシアによるハイブリッド戦を通じたウクライナへの揺さぶりは続きそうだ。