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<p>【会見全文】フィギュア羽生結弦 “誇り持って 胸を張って” | NHKニュース</p><p>北京五輪フィギュアスケート、羽生結弦選手はきょう、男子シングルのフリー以来4日ぶりに練習を行ったあと、北京市内で記者会見を開きました。 羽生選手の会見の全文をこちらに掲載しました↓↓ #nhk_news</p><p>【NHK】北京オリンピックのフィギュアスケートで、男子シングルに出場した羽生結弦選手が記者会見を行い、3連覇は逃したものの4回転半…</p><p>「挑戦ですね…。きっと別に僕だけが特別だとは何も思っていなくて、別に王者だったからとかではなくて、みんな生活の中で何かしら挑戦しているんだと思います。それが大きいことだったり、目に見えることだったり、報道されることだったり。それだけの違いだと僕は思っていて、それが生きるということだと僕は思いますし。守ることだって挑戦なんだと思うんですよね。 だって守ることって難しいなと思いますし、大変なんですよ。守るって。だって家族を守ることだって大変だと思いますし、何かしらの犠牲だったり時間が必要だったりもしますし、だから、何ひとつ挑戦じゃないことなんて存在していないんじゃないかな。 それが僕にとって4Aだったり、オリンピックというものにつながっていたり、ただそれだけだったかなと。だから僕も挑戦をすごく大事にしてここまで来ましたけど、皆さんも、なんかちょっとでもいいから、自分、挑戦していたんだなとか、それって羽生結弦はこんなに褒めてもらえているけど、実は褒められることなのかなって、自分のことを認められるきっかけになっていたらうれしいなと僕は思います」 “ショートははっきり言ってすごく満足” ー挑戦したオリンピックの演技、冷静に振り返ってみて、満足度どのくらいなのかなと。あと自分の4回転アクセルをできたと言っていますが、これから何をモチベーションにするか。モチベーションを見つけていきたいという思いはありますか。 「まず冷静に考えて自分の演技どうだったかということを。まずショートプログラムから。ショートははっきり言ってすごく満足しています。ショートプログラムって最初のジャンプ、ミスをしてしまったり、何かしらトラブルがあったりとか、氷に嫌われてしまうことっていうか、ガコってなったりとか転倒じゃなかったりミスにつながらなかったとしてもガコっとなることはたまにあることではあるんですね。でもそのあと崩れずに、ちゃんと世界観を大切にしながら自分が表現したいことプラス、いいジャンプを跳べたということは、そういう点ではすごく満足しているショートでした」 “自分の生き様っていうか それにふさわしい演技だった” 「そしてフリープログラムは、もちろんサルコージャンプ、ミスしてしまったのは悔しいですし、アクセルもできればおりたかったなと正直思いますけど、でもなんか上杉謙信というか、自分が目指していた『天と地と』っていう物語というか、自分の生き様っていうか。それにふさわしい演技だったんじゃないかなって思うんです。 冷静に考えたとしても。得点は伸びないですけどね、どうやったってシリアスエラーというものが存在していて、そのルールにのっとると、やっぱりPCSは出ないので。どんなに表現うまくても、どんなに世界観を表現したいと思っても、それが達成できたと自分の中で思っても、上がらないのは分かっているので。それは冷静に考えたら悔しいことではあるかもしれないですけど、僕はあのフリープログラムもプログラムとして満足しています」 “最終的に技術的にたどりついたのがあの時のアクセル 「モチベーションについてなんですけど。正直な話、今まで4Aを跳びたいってずっと言ってきて、目指してた理由は僕の心の中にいる9歳の自分がいて、あいつが跳べってずっと言っていたんですよ。ずっとお前下手くそだなって言われながら練習していて、でも今回のアクセルはなんか褒めてもらえたんですよね。一緒に跳んだっていうか。気づいてくださらない方も、まぁほとんど気づかないと思うんですけど、実は同じフォームなんですよ、9歳の時と。ちょっと大きくなっただけで。だから一緒に跳んだんですよね。なんかそれが自分らしいなって思ったし、何より4Aをずっと探していく時に、最終的に技術的にたどりついたのがあの時のアクセルだったんですね。 なんかずっと壁をのぼりたいと思っていたんですけど、いろいろな方々に手を差し伸べてもらって、いろいろなきっかけを作ってもらってのぼって来れたと思っているんですけど、最後に壁の上で手を伸ばしていたのは9歳の俺自身だったなと思って。最後にそいつの手を取って一緒にのぼったなっていう感触があって。そういう意味では羽生結弦のアクセルとしてはやっぱりこれだったんだって納得できているんですよね。 だからそれがモチべーションとして、これからどうなるかっていうのはちょっと分からないんですけど、まだ3日しかたっていないので、4日か。4日しかたっていないのでわかんないんですけど。でも、正直今の気持ちとしてはあれがアンダーだったとしても、転倒だったとしても、やっぱ、いつか見返した時に、羽生結弦のアクセルって軸細くてジャンプ高くてやっぱきれいだねって思える誇れるアクセルだったと思っています」 “このオリンピックが最後かと聞かれたら、ちょっと分からない” ー(中国語での質問)北京に到着してから2万以上のお手紙、ギフトを中国国民の方からいただいたかと思います。数は増えているんでしょうか。何か中国の方へメッセージありますか。またオリンピックにはこの先も出ますか。今回が最後ですか。 「日本語で答えさせていただきます。このオリンピックが最後かと聞かれたら、ちょっと分からないです。やっぱりオリンピックやってみて、やっぱりオリンピックって特別だなって思いましたし、何より、けがして、けがしてても立ち上がって挑戦するべき舞台って、フィギュアスケーターとしてはそんなところ、他にはないので、すごく幸せな気持ちになってたので、また滑ってみたいなって気持ちはもちろんあります。 あとはそうですね、そうやって2万件のメッセージをいただいたりとか、手紙をいただいたりとか、また今回ボランティアさんもすごく歓迎してくださったりとか、もちろん中国のファンの方々も含めて、すごく歓迎してくださってるのをすごく感じていて、そういう中で演技するのって本当に幸せだなって思いながら今回滑りました。なんか、本当にそんなスケーター、そんな簡単にいないよなって思いますし、羽生結弦でよかったなって思いました」 “自分のプログラムを完成させたい” ー(英語での質問)オリンピックに出るかどうかはわからないと思いますが、近い将来のゴールは何ですか。 「うーん、ゴール…。4回転半降りたいなという気持ちはもちろん少なからずあって、それとともに、自分のプログラムを完成させたいなという気持ちはあります。ただ先ほども言ったように、自分のアクセル完成しちゃったんじゃないかなと思っている自分もいるので、これから先、フィギュアスケートやっていくとして、どういう演技を目指したいかとか、どういうふうに皆さんに見ていただきたいかとか、いろいろなことを今考えています。まだなんか、次のオリンピックとか、どこでやるのかなとか、まだちゃんと自分の中でも把握できていない自分がいますし。正直、正直混乱しているんですけど。でも、これからも、羽生結弦として、羽生結弦が大好きなフィギュアスケートを大切にしながら極めていけたらいいなと思っています」 “あしたの自分が きょう見た時に胸を張っていられるように” ー4A非常にすばらしい挑戦だったと思います。オリンピック前に羽生選手は「2連覇を持っていて、失うのが怖い」と言っていました。ちょうど8年前、ソチ(五輪)で金メダルとられて、ソチから王者を背負い続けてきて、それがなくなった今率直にどんな感情でしょうか。 「これは泣かせにくるやつですかね。でもとても重かったし、とても重かったからこそ自分が目指しているフィギュアスケートというものと、自分が目指している4Aというものを常に探求できたなと思っています。きっとソチオリンピックで優勝していなかったら、やっぱり報道の数も違ったと思いますし、そこで『羽生結弦っていうスケーターがいるんだ』って、『パリの散歩道』とか『ロミオとジュリエット』とか、そういう演技を見ていただいて、『こんなスケーターいるんだ』って注目していただけるきっかけにもなったし、それから応援してくださる方もたくさんいたと思います。そしてピョンチャンオリンピックで、『SEIMEI』と『バラード1番』をやって、それでまた『やっぱ羽生うまいじゃん』とか、『羽生選手これからも応援したいな』とかそうやって思ってくださる方もたくさんいらっしゃって、だからこそ今があるんだと思っています。だから、もちろん3連覇ということは消えてしまったし、その重圧からは解放されたかもしれないんですけど、でもソチオリンピック終わった時言っていたことと同じで、僕はやっぱりオリンピック王者だし2連覇した人間だし、それは誇りを持って、これからもフィギュアスケートで2連覇した人間として胸を張って、後ろ指をさされないように自分自身が、あしたの自分が、きょう見た時に胸を張っていられるようにこれからも過ごしていきたいなと思っています」 羽生選手はおよそ30分間の会見で、すべての質問に対して日本語で答えました。</p>