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ディスカウントストアのドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都目黒区、吉田直樹社長)が、昨年12月に発売した「AndroidTV 機能搭載チューナーレス スマートテレビ」を、2月中旬にも再販することが分かった。同製品の最大の特徴は、テレビチューナーを内蔵していない点。テレビチューナーを内蔵していないため、NHKや民放各局の地上波放送は受信できない。

ドンキホーテで売り出される「チューナーレス」のテレビ(同社サイトより)

「ちょっとしたイノベーション」歓迎の声

10日、ITビジネスオンラインが再販を報じると、ネットには歓迎の声が相次いで寄せられた。

受信機がなく、AndroidOSを搭載しネット動画を見ることができるTV。これで十分ですよね。ニュースもネットで見れますしね。

ドンキ素晴らしいじゃないか!宿泊施設もこれ導入するべきじゃない?宿泊施設なんて宿泊客が泊まらなきゃ払う必要元々ないでしょうし、二重取りでしょ?

NHK払うならネット動画に2000円位払って必要な映像だけ観たほうが限られた時間の中で有効かもしれない。

ちょっとしたイノベーションですね

同製品は昨年12月10日、6000台限定で発売されたものの売り切れになる店舗が続出。これを受けて、新たに6000台の増産を決定していた。ネット動画に特化した製品で、ユーチューブやネットフリックス、アベマ、アマゾンプライムビデオといった動画配信サイトを視聴するのに、アマゾンの「Fire TV Stick」やグーグルの「Chromecast」などの外部機器を必要としない。

放送法の第64条に「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と規定されているが、同製品は「協会の放送(NHKの放送)」を受信できない仕様のため、NHK受信料の支払い義務は発生しない

東京・渋谷のNHK放送センター

“スマートビエラ事件”から隔世の感

NHKの受信料を支払わなくてよい「テレビ」は、これから普及拡大していくのではと見られている。たとえば、STAYERホールディングス(東京都千代田区、石渡武社長)は4日、地上波放送が受信できないネット動画に特化した「4K対応 43V型チューナーレス スマートテレビ」を今年5月に発売することを明らかにした。同社は、「本体にチューナー(受信設備)を内蔵していないため、地上波の月々の受信料を支払う必要がありません」としている。

メーカー側がこうした動きを見せることは、2013年にパナソニックが発売したテレビ「スマートビエラ」のCM放映を民放各社が拒否した「スマートビエラ事件」から隔世の感がある。スマートビエラは、テレビ番組の枠外にネット動画コンテンツが並ぶという仕様で、「テレビ放送以外の視聴を促している」と民放各局が反発し、CM放送を拒否した。スマートビエラはその後、仕様変更に追い込まれている。

イギリスのジョンソン首相が同国公共放送「BBC」の受信料を2年間凍結する意向であることは先日サキシルでも報じたが、このニュースを受けて日本でも「NHKも受信料を撤廃せよ」の声が日に日に高まっている。4日にはNHKの繰越金、つまり「使いきれなかった予算」が約2000億円にも上ることが分かった。こうした中、NHKの受信料のあり方に疑問を抱く人が増えることは自然なことだろう。

ただ、NHKが映らないテレビが普及することの影響は、NHKだけにとどまらない。NHKが映らないということは、当然、民放各局の放送も映らないわけだ。ただでさえ、テレビ離れが年々加速する中、地上波放送が映らないテレビが普及拡大していけば、テレビ放送を見る人のパイ自体が減っていくことになる。苦境のテレビ局に、打開策は残されているのだろうか。