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川端康成の没後50年を記念して、旧制中学の寄宿舎での下級生男子との愛を綴(つづ)った『少年』が初めて文庫化された。「お前の指を、手を、腕を、胸を、〓を、瞼(まぶた)を、舌を、歯を、脚を愛着した」とあらわに描く愛。数え年で16歳になるまでに全ての肉親を失った康成は失われた温(ぬく)もり…