2月10日朝11時現在、東京都心平野部では雨が降っているが、13時から降雪予想が出ており、明日(金)の明け方にかけて東京23区の多いところで8cmの雪が降る予想となっており、予想よりも気温が低くなった場合、大雪になるおそれがある。
都市部で雪が降ると、クルマの立ち往生が頻繁に発生する。2022年1月6日の大雪時はノーマルタイヤを装着した車両の経ち往生や事故が多発した。
こうした立往生を未然に防ぐため、国土交通省をはじめ、気象庁や高速道路各社は「大雪に関する緊急発表」を行うとともに、首都高速道路が「計画的・予防的通行止め」を実施すると発表した。
2月10日午前11時現在、交通情報はどうなっているのだろうか?
文/ベストカーweb編集部
写真/国土交通省、首都高速道路、NEXCO中日本、NEXCO東日本
■2月9日、国土交通省、気象庁、高速道路各社が大雪に関する緊急発表
国土交通省および気象庁、高速道路各社は2月10日から11日にかけて大雪が予想されるため、2月9日18時、大雪に関する緊急発表を行った。
緊急発表の中身は、ドライバーに対して、大雪時に関する注意喚起と協力を呼び掛けたものだ。
「2022年1月6日の大雪時には車両の立ち往生も発生していますので、大雪の場合は不要不急の外出を控え、やむを得ずクルマを運転する場合は冬タイヤの装着、チェーンの携行および早めの装着の徹底をお願いします。
短期間の集中的な大雪時には、大規模な車両滞留を回避するために、高速道路と並行する国道等を同時通行止めとして集中的な除雪を行う場合があります。
高速道路は全ての区間で状況により通行止めを行う場合があります。降雪状況等により、広範囲での通行止めや、結果として、高速道路と並行する国道等が同時に通行止めとなる場合があります。広域迂回の実施や通行ルートの見直しなどの協力をお願いします」。
■高速道路各社が計画的・予防的通行止めを実施
今回の降雪予想に際して、首都高速道路が計画的・予防的通行止めの実施を予定している。首都高速では10日早朝から計画的・予防的通行止めを実施。また、通行止めを実施していない場合でも、入口閉鎖を実施することがある、としている。
■首都高速における通行止め実施予定路線(9日発表)
高速7号小松川線(上):小松川JCT 7号(上)→中央環状(内)
高速10号晴海線(上・下):晴海~東雲JCT
高速11号台場線(上・下):芝浦JCT~有明JCT
中央環状線(内・外):大井JCT~江北JCT
高速神奈川7号横浜北線(上・下):生麦JCT~横浜港北JCT
高速神奈川7号横浜北西線(上・下):横浜港北JCT~横浜青葉JCT
高速湾岸線(西):空港中央入口~大黒JCT
高速埼玉新都心線(上・下):与野~さいたま見沼
10日7時に、予防的通行止め実施区間が以下の通り発表された。
■10日午前7時発表通行止め実施区間
高速神奈川7号横浜北線(上・下):生麦JCT~横浜港北JCT
高速神奈川7号横浜北西線(上・下):横浜港北JCT~横浜青葉JCT
中央環状線(内・外):大井JCT~熊野町JCT
中央環状線(内・外):板橋JCT~江北JCT
高速埼玉新都心線(上・下):与野~さいたま見沼
午前9時以降、1号羽田線や3号大橋JCT、4号新宿線西新宿JCT、高速湾岸線大井JCT、1号晴海線、11号台場線ほか通行止め区間が拡大、閉鎖される入口も拡大しているので。首都高道路交通状況マップにてチェックされたい。
降雪のため、首都高速道路上で動けなくなったときは、最寄りの非常電話か道路緊急ダイヤル#9910ダイヤルを利用して交通管制室に連絡してください。
NEXCO中日本では10日8時、一部区間の降雪と10日朝から夜間にかけて降雪が予測される区間を発表、降雪の状況によっては通行止めを実施するとしている。
■NEXCO中日本管内、2月10日(木)朝~夜間にかけて降雪が予測されている区間
東名高速道路:東京IC~清水IC
新東名高速道路:厚木南~伊勢原大山IC、新御殿場IC~新静岡IC
長野自動車道:岡谷JCT~安曇野IC
中央自動車道:高井戸IC~小牧東IC
東海北陸自動車道:白鳥IC~白川郷IC
中部横断自動車道:六郷IC~双葉IC、新清水JCT~富沢IC
安房峠道路:中ノ湯~平湯
中央自動車道・富士吉田線・東富士五湖道路:大月JCT~須走IC
新湘南バイパス:全線
西湘バイパス:全線(リニューアル工事のため、小田原IC~石橋IC~小田原西IC昼夜連続通行止め実施中)
小田原厚木道路:全線
東海環状自動車道:土岐南多治見IC~関広見IC
首都圏中央連絡自動車道:茅ヶ崎JCT~あきる野IC
今後の道路交通情報、気象情報は以下のwebサイトやツィッターで確認してください。
高速道路の大雪に関する重要なお知らせ(高速道路影響情報サイト)
ドラキャス ~driving weather forecast~(日本気象協会)
■積雪時ノーマルタイヤの走行は法令違反
冬の時期は、気温の下がる深夜や早朝は路面が滑りやすくなるので、スピードは控え目に、車間距離を十分に取り、「急ハンドル」「急ブレーキ」などの操作を行わず、安全運転に心がけよう。特にカーブの手前や橋の上、トンネル出入り口では事故が多発しているので注意が必要だ。
道路の積雪や凍結により、ノーマルタイヤを装着した車両が立ち往生して、深刻な交通渋滞や通行止めを引き起こしている。積雪、凍結道路で滑り止めの措置を取らない運転は法令違反となるので注意が必要だ。
都道府県道路交通法施行細則または道路交通規則にて積雪または凍結した路面での冬用タイヤの装着等いわゆる防滑措置の義務が規定されている。(沖縄県を除く)。違反行為は、反則金の適用となる(大型:7000円、普通:6000円、自動二輪:6000円、原付車:5000円)。
また、国土交通省では、冬タイヤの未装着等により立ち往生した事業用自動車に対し、悪質な事例については、監査をしたうえで、安全管理義務違反として、当該事業者の行政処分を行うこととしている。
2022年1月6日の大雪時にはノーマルタイヤによる立ち往生や事故が相次いで起こったので、「たいして積もっていないから大丈夫だろう」という安易な過信で雪道をノーマルタイヤで走らないよう徹底したい。
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