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縁側を歩いていた振り袖姿の少女が、ふと漂ってきた香りに足を止める。闇に包まれた庭に手燭(てしょく)をかざしてみると、そこには満開の梅の花が咲いていた。鈴木春信は「錦絵」が誕生した際、作画を担当していた主要人物である。錦絵とは多色摺の木版画のこと。春信以前の浮世絵版画は2?3色の絵の…