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 ヒュンダイは4月8日、ショーン・キム氏が同社のモータースポーツ活動の運営・管理を担う、ヒュンダイ・モータースポーツGmbH(HMSG)の新社長に就任したことを発表した。

 韓国人のキム氏は、経営陣の定期的なローテーションの一環として、前社長で過去4年間に多くの成功を収め韓国のヒュンダイ本社で新しいポジションに就くスコット・ノー氏の後を引き継ぐ。

 ノー前社長の在任中、ヒュンダイ・モータースポーツはWRC世界ラリー選手権で2019年からマニュファクチャラー選手権2連覇を達成した。またWTCR世界ツーリングカー・カップにおいても2018年、2019年の2年連続でワールドタイトルを獲得。さらに、今季からFIAシリーズのeツーリングカー・ワールドカップとして開催される電動ツーリングカー選手権、ETCRに初年度から参入し電動モータースポーツにおけるヒュンダイの新時代を切り開いている。

「ヒュンダイ・モータースポーツという強力なチームで一緒に働くことができ、多くの思い出深い時間を共有できたことは、私にとって素晴らしい機会と経験だった」と語ったノー氏。

「このチームをWRCでふたつのコンストラクタータイトルに導くことができたのは光栄だ。アルゼナウ(ドイツ、HMSGの拠点)で過ごした楽しい思い出を胸に、新らしいチャレンジのため、私は韓国に戻る」

 新社長として今後ヒュンダイ・モータースポーツを率いていくキム氏は、“ラリー1”レギュレーションの下でハイブリッド化を全面に押し出したWRCでの活動やWTCR、ETCR、その他カスタマーレーシングの各プログラムのマネジメントに携わる予定だ。

 彼は2000年初頭からヒュンダイで勤務しており、アルゼナウでプラットフォームや車両開発の部門で20年以上の経験を積んでいる。最近のキャリアにはヒュンダイ・モータスポーツによるWRCの参戦4年前から行われていたマシン開発が含まれる。

 キム新社長は、「スコットからヒュンダイ・モータースポーツの社長の役割を引き継ぎ、彼が過去4年間にわたって見事に監督してきた仕事を継続できることをうれしく思う」と述べた。

「私は幸運にも2014年のWRC参入に備えたラリーカー開発に携わることができ、会社が大きく成長するのを何年も見てきた」

「WRCのハイブリッド技術やETCRによるEVレースは、私たちのモータースポーツとハイパフォーマンス・ロードカーの間に関連する技術移転を生み出しており、いまこの時がヒュンダイ自動車ブランドにとってエキサイティングな時期であると考えている」

ヒュンダイ・モータースポーツGmbHの新社長に就任したショーン・キム氏
ヒュンダイ・モータースポーツGmbHの新社長に就任したショーン・キム氏
スコット・ノー前社長(左)とチームマネージャーのパブロ・マルコス(右)
スコット・ノー前社長(左)とチームマネージャーのパブロ・マルコス(右)