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新年を迎えて全力で進む中、不安な状態が続くと誰もが眠れない夜を過ごすことになる。

不眠症治療のスタートアップDawn Health(ドーンヘルス)は、不眠症を抱える人たちが睡眠を再びコントロールできるようにしたいと考えている。同社は2021年に、Intercom(インターコム)とMicrosoft(マイクロソフト)で製品エンジニアとして働いたRahul Shivkumar(ラホール・シブクマール)氏、認知行動療法士のAndreas Meistad(アンドリアス・マイスタッド)氏、Yahoo(ヤフー)のソフトウェアエンジニアだったVarun Krishnamurthy(ヴァルン・クリシュナムルティ)氏によって設立された。

シブクマール氏は、不眠症について身をもって知っている。ひどい睡眠障害を抱え、効果があるとされていた薬が効かなくなり、依存症になった。

シブクマール氏だけではない。米国睡眠協会は、米国人の70%が何らかの睡眠障害を抱えていると推定している。米国睡眠医学会によると、職場においては、平均的な労働者が毎年2280ドル(約26万円)、合計で年632億ドル(約7兆2700億円)の生産性を失っていることになるという。

画像クレジット:Dawn Health

シブクマール氏の場合、睡眠薬をやめるのに6カ月かかった。その後、同氏は瞑想など、眠りにつくための常套手段をすべて試したが、世の中に出回っている一部の人気アプリは、たまに起こる睡眠の問題には良いが、病的な不眠症にはそれほど効果がないことがわかった。

そんなときに出会ったのが、不眠症のための認知行動療法(CBT)だった。これは、睡眠障害を引き起こしたり悪化させたりする思考や行動を特定し、睡眠につながり、眠り続けるための習慣に置き換えるよう導くケア方法だ。

「12週間のセッションを受け、1回につき300ドル(約3万5000円)の費用がかかりましたが、今はよく眠れるというROI(投資利益率)があるので、その価値はありました」と同氏は話した。「それが会社を始めるきっかけになりました」。

シブクマール氏と同氏のチームは2020年半ばに会社を設立し、不眠症のためのCBTを活用して「不眠症治療の新しいスタンダード」と呼ぶDawn Healthアプリを開発した。

月額60ドル(約6900円)のモバイルアプリは、マイスタッド氏の研究に基づく証拠に準拠するセラピーを、睡眠トラッカーと統合して提供する。ユーザーは、Dawn Healthのセラピストからトレーニングを受けた睡眠コーチとペアを組み、チャット機能やパーソナライズされた毎日のレッスンプランにアクセスすることができる。

Dawn Healthはこれまでに100人以上の患者を治療しており、その中にはOpenAI CEOのSam Atlman(サム・アトルマン)氏やTwitch共同創業者のKevin Lin(ケビン・リン)氏、Galaxy Digital共同創業者のSam Englebardt(サム・エングルバート)氏といったテック業界の著名人が含まれている。シブクマール氏によると、初期のデータでは、プログラムを受けた人の80%が不眠症で薬やアルコール、マリファナに頼ることがなくなったという。

Dawn HealthはiOSアプリを展開し、ユーザーを獲得している。成長モードに入り、治療のスタンダードを継続するために重要な研究調査による臨床的証拠を構築している。

そのために同社は、Kindred Venturesがリードし、OnDeckのRunway Fundと、リン氏やSegment共同創業者のIlya Volodarsky(イリヤ・ヴォルダルスキー)氏、Intercom共同創業者のEoghan McCabe(エオガン・マッケイブ)氏といった個人投資家が参加したプレシードラウンドで180万ドル(約2億円)を調達した。今後、チームを拡大し、新製品も展開する。

ウェアラブル(Oura RingZeitGoogleのNest Hub)、その他の睡眠トラッキングアプリ(Aura)、スマートマットレス(Eight Sleep)など、最近ベンチャーキャピタルが注目した製品の多くが人気を集めている中、Dawn Healthは2026年までに1370億ドル(約15兆7740億円)に達するとされる睡眠市場でシェアを獲得するために、競争が一層激しさを増している市場に参入する。

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「医療費の多くは、睡眠障害に起因しています」とシブクマール氏は話す。「特に、Ouraのような企業がデータを発表しているアルツハイマー病やその他の疾患を予防できれば、長期的に大きなメリットがあります。人生の早い段階で睡眠不足を解決したり、睡眠の問題を完全に予防できれば、健康とコストの大幅な節約になります」と述べた。

画像クレジット:Dawn Health

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(文:Christine Hall、翻訳:Nariko Mizoguchi