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隅田川花火大会が、今年も開催中止となる方向で調整が進んでいると、TBSが6日に独自ニュースで報じたことが関係者に波紋を広げている。コロナ前は毎年7月末に行われ、夏の風物詩として親しまれていたが、報道の通りであれば、3年連続中止となる。

しかし、地元の墨田区や台東区はTBSの報道に「寝耳に水」と困惑気味のようだ。大会を支える花火職人たちの不満もうっ積、ネットでは、花火大会を期待する人たちも「いい加減にしてほしい」とうんざりする声が出ている。

コロナで中止前最後の2019年の隅田川花火大会(Hom_Aki /iStock)

区長も「寝耳に水」?「責任取りたくないだけ」説

墨田区役所内に設置されている隅田川花火大会実行委員会の事務局に問い合わせると、以下の返答だった。

まだ何も決定していない状態です。実施の可否を判断するのは実行委員会ですが、やるかやらないか、どちらとも決まっていないです」

また、都の担当者も以下のようにほぼ同様の回答だった。

公式なリリースはまだ出していないです。近日中に出す見込みではあります。お待ち頂ければと思います。可否については今は何とも言えないです」

実行委員会は、地元の区の町内会や墨田区の職員などのメンバーで構成されているという。

今回の中止報道について、ある都政関係者はこう話す。

「花火大会を実施した際に都民から批判されることを都庁職員が恐れ、中止ムードを作るためにメディアに中止情報をリークしたのではないか、と地元では不信感が募っているようです。中止情報は、墨田区長には知らされていなかったらしいです。花火業者の間では不満が渦巻いています」

ツイッター上でも、中止を残念がる声や、実施すべきだったとの声が目立った。

独身研究家の荒川和久氏は「一体いつまでこんな茶番の制限続ける気なんですかね。まん防も出ていないし、プロ野球だって人数制限撤廃しているのに、単に誰かが責任取りたくないだけの決定のような気がする」と指摘した。

「何のためのワクチン推進?」怒りの声

過去の屋外イベントと比較して、憤る人もいた。

オリンピックも開催されたし、東京マラソンもあんな密密でやれたのに…コロナウイルスなんか関係ないのは明らか。。 日本の伝統、文化を ことごとく潰したいのだろうな。

ウィズコロナに舵を切るべきとの声もあった。

コロナ感染収束が見通せないからと隅田川花火大会が中止の方向のようですがまさか三度目の夏もこの国はコロナ禍を続けるんですかね。いつまでも感染を許容せず陽性者数に拘っているのなんてもはや日本と中国だけでは?他の花火大会を始め各種イベントの中止の連鎖が起こらないよう願うばかり。

2020年7月に両国駅構内に貼られていたというポスターの画像を提示し、こうツイートする人もいた。ポスターには、「願いを込めて。」との題で「今年の第43回隅田川花火大会は、残念ながら中止となりました。来年はみんなで、綺麗な花火が見られますように。両国駅社員一同」とある。

おととし7月の両国駅構内ポスター
「来年は」「来年こそは」
何のためのワクチン推進?
いい加減にして欲しい!!

一方、屋外とはいえ人が密集する以上、中止は避けられないとの声もあった。

隅田川花火大会は一度打ち上げ会場の近くまで行ったことあるけど、人を規制するのが無理ゲーすぎると思ったので中止は賢明というか仕方ないというか、ですね

現在は感染者数が高止まりしており、今後のリスクが見通せない状況でもある。

開催したらどう考えても大混雑になるからな。先行き不透明なまま準備するより、今から中止の方が良いと思う。感染症対策の観点からはもちろん、事業者などの負担を考えても。(五輪とか利権が絡むと、見切り発車した張本人達が「今更中止できない」と言ったりカオスになる。

花火大会となれば「密」を防ぐ対策必須…(※画像はイメージです。YinYang /iStock)

都の感染防止策を見てみると…

東京都は3月22日から4月24日までのリバウンド警戒期間のイベントについて、「イベント開催等における必要な感染防止策」を発表。以下のような対策を行うよう提起している。

①飛沫の抑制(マスク着用や大声を出さないこと)の徹底
②手洗、手指・施設消毒の徹底
③換気の徹底
④来場者間の密集回避
⑤飲食の制限
⑥出演者等の感染対策
⑦参加者の把握・管理等

屋外の花火大会の場合、④来場者間の密集回避⑦参加者の把握・管理等がポイントになりそうだ。⑤飲食の制限についても、持ち込みをチェックするのは難しいのだろう。今回のTBSによる中止報道が出てきた背景には、こうした事情があるのかもしれない。

開催しても中止しても、どちらにしろ必ず批判の声が上がってくる難しい状況ではあるが、ウィズコロナ時代の開催を求める声は、少なくなかったようである。