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IntelではCES2022にてモバイル向け製品となるAlder Lakeシリーズの発表を行い、2022年春までにはAlder Lake CPUを搭載したラップトップなどが発売されると見られていますが、その中でTDPが28W台となるAlder Lake-PのハイエンドモデルにあたるCore i7-1280Pとミドルレンジモデル向けのCore i5-1240PのGeekbenchが出現し、デスクトップ向けCPUに迫るような性能を発揮しています。

TDP28W帯となるIntel Core i7-1280PとCore i5-1240Pのベンチマークが出現。

Intel Core i5-1240P Alder Lake Faster Than Tiger Lake i7-1195G7 Flagship, Core i7-1280P On Par With AMD Ryzen 9 6900HX In Leaked Benchmarks (wccftech.com)

Intelでは2021年にデスクトップ向けのAlder Lake-S CPUを11月に発売しましたが、それに続いて2022年1月初旬に開催されるCES2022にてモバイル向けAlder Lakeを発表する予定となっています。今回、そのCES2022にて発表されるAlder Lakeの内、薄型ラップトップやSurface Proシリーズなどのタブレット端末に搭載されるTDP28W台のCPU、Core i7-1280PとCore i5-1240PのGeekbenchベンチマークが出現しました。

Core i7-1280PはTDP 28W帯であるAlder Lake-Pラインアップの中では最上位モデルに位置しており、P-Coreを6コア、E-Coreを8コアの合計14コア、20スレッドとなっています。L3キャッシュ容量は24MBで動作クロックはベースは1.8GHz、ブーストは4.8 GHzに設定されています。

Core i5-1240Pはミドルレンジ向けモデルとなっており、P-Coreを4コア、E-Coreを8コアの合計12コア、16スレッドを有するモデルでL3キャッシュ容量が12MB、動作クロックがベースは1.7 GHz、ブーストは4.4 GHzとなっています。

なお、Alder Lake-PのTDPはベースが28Wとなっていますが、モデルに関わらず仕様上はブースト時は最大64Wまで消費電力が上がるようになっています。ただ、この消費電力自体はラップトップメーカー各自が冷却性能やバッテリーの持続時間など製品の特色ごとに調整が可能となっているため、必ず上記のTDPで動作するとは限りません。

Core i7-1280Pはデスクトップ向けCore i7-11700Kと同等レベルのスコアを記録

Core i7-1280PのベンチマークはLenovo製のラップトップPCで行われたと見られていますが、品番で記録がされているため具体的にどのモデルかは不明です。ただ、32GBのDDR5が搭載されている事からハイエンド向けのゲーミングラップトップであるLegionシリーズかクリエーター向けラップトップでは無いかと見られています。

Core i7-1280Pのベンチマークの結果はシングルコアが1784pt、マルチコアが9790ptとなっています。マルチコアスコアが最も近いCPUとしてはデスクトップ向けのCore i7-11700K(TDP 125W)の9835ptとなっており1年前のハイエンドデスクトップCPU並みのパフォーマンスをモバイル向けCPUで実現しています。また、AMDのデスクトップ向けCPUであるRyzen 7 5800Xに対してはマルチコアで6%ほど劣後している状況ではあるものの、性能面ではCore i7-1280Pは非常に近い位置にまで来ています。

ラップトップ向けのCPUとの比較では、TDPが45W帯、Alder Lake-HシリーズCore i7-12650Hがシングルコア1738pt、マルチコア10016ptという事で2%とほぼ同等スコアを記録しています。また、Tiger Lake世代のTDP 45W帯CPUであるCore i7-11800Hではシングルコア1474pt、マルチコア7958ptという事でCore i7-1280Pが23%ほどリードしています。

なお、つい先日出現したAMDのRyzen 9 6900HXではシングルコア1605pt、マルチコア10045ptという事、Core i7-1280Pは非常に近い所にまで喰いこんでおり、Alder Lake CPUのパフォーマンスは非常に高い事が分かります。

Core i5-1240Pのベンチマークも併せて出現。ミドルレンジでもCore i9-9900K相当の性能を発揮。

Core i5-1240PもLenovo製ラップトップのベンチマークとなっていますが、こちらは16GBのメモリーを搭載していますがDDR4かDDR5かは不明です。

Core i5-1240Pのベンチマークはシングルコアが1310pt、マルチコアが8549ptとなっており、デスクトップ向けCPUのCore i9-9900Kのシングルコア1310pt、マルチコア8549ptとなっておりマルチコアは同等レベルとなっています。また、モバイル向けCPUとしては、Tiger Lake世代のTDP 28W CPUとしては最上位モデルとなるCore i7-1195G7のシングルコア1450pt、マルチコアは4852ptとなっており、マルチコアは2倍以上の性能向上を果たしています。

Intelでは既に、Alder Lake-Hシリーズを搭載するラップトップに関してはレビューなどを解禁していますが、Alder Lake-PやUなど省電力モデルに関してはまだとなっています。近い内にこれらモデルのレビューも解禁されると見られていますが、高いパフォーマンスも期待ですが、ハイブリッドアーキテクチャーを採用しているのでバッテリーの持ちなど省電力性がどれほど高いのか注目です。

 

Alder Lake PシリーズはSurface Proなど多くの製品で採用が見込まれるTDP 28W CPUとなっており、Core i7-1280Pでは1年前の最上位CPUであるCore i7-11900K相当、Core i5-1240Pでは2年前のデスクトップ向け最上位モデルであるCore i9-9900K相当と非常に高い性能となっています。これぐらい高い性能であればCore i5-1240Pでも4K解像度の動画編集やゲームなどは余裕で対応可能、Core i7-1280Pに関してはできない作業は無さそうなレベルの性能になっています。あとはバッテリーの持ちに直結する消費電力ですが、ハイブリッドアーキテクチャーがどれだけ効いてくるのか気になりますね。

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